基本の基:アンバランス

ホールディングといえばニーグリップ?

いわゆるニーグリップとして知られているのは教習場で習った「膝でタンクを挟む」ですね。

この悪しきテクニックは捨て、ニーグリップの定義を変えましょう。

本来のニーグリップは、「タンクと大腿部での摩擦を利用して体の起点とする」が近いでしょう。
スクーターで言えばシートの形により股間で挟むか、単純にシートに座り座面との摩擦を利用します。

さらに範囲を広げニーグリップではなく、より広義な呼び名のホールディングと呼んでみましょう。
摩擦の起点となる箇所や手法がホールディングという用語の対象です。

ステップと足が起点の時もあればタンクとお腹、タンクと上腕、様々なシーンで起点は変わります。
切り返しの時はタンクとヘルメットだって起点足りえます。
そんなわけでニーグリップはホールディングの一手段に格下げしました。

改めてニーグリップについて考えましょう。

教習所で教える普通のニーグリップですが、教習所の教官とか、白バイの隊員さんはビックバイクだから自然と普通のニーグリップが簡単にできますが、小排気量のバイクによっては股間に悪影響がある場合があります。
ということで普通のニーグリップは左右対称はではなく、タンクの形状に合わせます。
中心からずれたほうが面圧が上がるならそちらを優先します。
当然左右対称にはなりません。
左右対称の必要はありません。
そもそも人にしろ場面にしろ左右同等な状態などかけらもありません。

そんな左右対称よりも、左右非対称にこそメリットが在ります。
そもそも、教本は大事なことを忘れています。
ニーグリップなどが必要になる時に限らず、何かアクションが必要なときには、前提として走行していること。
そしてアクションに対応するためには、受動的にしろ積極的にしろ自発的なアクションが必要であるということです。

このアクションを起こすときの基本の基があります。
一般にアクションの基本はバランスを崩すことから始まります。
そのまま一方向に力を加えるよりも、バランスを崩すことでアクションをより簡単に、より力強く、より速く行えるのです。
スクワットより、うさぎ跳びのほうがより楽だし行動的なようにです。
例えば、ニーグリップが必要になった時に起こすアクションはつぎの3択です。
1つ目は必要になる前からニーグリップしておく。
2つ目は必要になってから慌ててニーグリップする。
3つ目が本命、抜重することでニーグリップする。
3つ目の抜重は、自らの力に限りません、外乱そのものが抜重のトリガーになりえます。

ニーグリップを例えて説明しましたが、
ライディングの基本というかテクニックというか、
アクションを披露する際の起点となるのがホールドだとして、
ホールディングするにあたり、効率的な手法や状態の基盤は、
非対称、あるいはアンバランスです。

まとめると、
何か外乱があった時、あるいは何かしようと思った時に、
一番ライダーが邪魔にならないのが左右対称なリーンウィズ。

反対に外乱や何かしようと思った時の対応が、楽で速いのがリーンウィズ以外ということです。
ただし、何をやってもうまくいかない方などの不適格者には薦められません、逆効果です、というかレースに向いて……

ことレースは、見た目と裏腹に、高次元に慣ればなるほどロスタイムを削り取る競技です。
打倒 Ross(i)なのです。

なので、非対称が武器となります。

そこの非対称なあなた、
左右均等に出来ないこともおありでしょうが、
非対称が故に出し抜くことは出来ますよ。

ということで左右非対称の代表格、ハングオンの説明はここから始まります。

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