実は、一般的な鉄則である「クリッピングポイントを奥にとる」は、
低次元な状況と、低次元なライダーには適さない法則です。

れいん・まいすたー 【レイン・マイスター】

おもに四輪やオートバイの二輪のレースで、ウェットコンデションになると特別に速いドライバー、ライダーに授けられる称号。

ドライコンディションはそれほどでもないことの証でもあるので、ある意味不名誉の烙印でもある。

その巧技の秘密はかたく封印され、スポーツ番組でも以下のように報道が厳しく規制されている。
ゲスト解説者:「このライダーは雨になるとなぜか速いんですよね~」
司会者「そうですか~。すごいですね~。」
(筆者の知る限り30年間凍結されたまま)

レイン・マイスターってwikipediaに未掲載なほどマイナーなんですね……。

私の所属していたチームにもレイン・マイスターが2名ほどいました。
実際雨の多いシーズンには数回年間チャンピオンになっています。
開催数の少ないローカルレースならではの出来事です。

もちろん、なぜか雨の日に速くて、なぜか晴れの日に遅いわけではありません。
きちんと理由はあります。

褒めたり、けなしたりしてみましょう。
(ただしその二人のことで、他の著名なレイン・マイスター達のことではありません)

晴れの日に遅い理由として、次のような特徴があります。
・メリハリがありません
・クイックではなく、小技もありません
・視線的な問題でタメもなくどんどんインに吸い寄せられていきます

雨の日に転ばない理由として、次のような特徴があります。
・スムーズです
・トラクションを抜きません
・難しいことを考えることがありません

雨の日に強い理由として、次のような特徴があります。
・ドライと同じ走りをします
・レイトブレーキング系です
・街中でも飛ばします
・走ることが好きです

関係ないけど、
・タイヤの持ちがいいです

まとめると、
怖いもの知らずで、走ることが大好きなので経験豊富。
さらに天候によりライディングを変えないので相対的にレイン時の経験が豊富。
安全マージンが、レースオンリーのライダーと比べ、街中の経験が災いして高め。
小難しいことや、基礎練習なんかは大嫌い。
だけど、なぜかスムーズ。
そして集中力もあります。

その結果、
精神的な強さに加え、トラクションが非常に安定している。

ということです。

具体的には
街中的な安全マージンを確保し、
慎重にかつ強力にブレーキングを開始し、
通常のターンインポイントを見失いながらブレーキングしたままイン側に吸い寄せられ、
行けると思ったところでブレーキをリリースし、加速を開始する感じです。

そしてちょっとぐらい路面状況が好転してきたからって、走りを大きく変えません。
走りを楽しみ、気を抜くことはしません。

ライン的には、タイムロスが発生しないラインを通ります。
レインに限らず次元が低いときの鉄則である、
スピードが落ちすぎても無駄がないライン、
すなわちインを空けるか、
早いうちにコース的なクリッピングポイントを通り過ぎることです。

一般的鉄則の「クリッピングポイントを奥にとる」
は、低次元な状況と、低次元なライダーには適さない法則なのでした。
正しく解釈すればまだしも、解釈できないのであれば、
「クリッピングポイントはターンイン(倒し込み)が完了したところだ」
のほうが幸せになれます。

「スムーズ」についてはキース・コード著の
『Twist of the Wrist Vol. II: The Basics of High Performance Motorcycle Riding』
でも触れていますので、後日紹介します。

では

スムーズな走法という意味でクリスチャン・サロン

スムーズなライディングという意味でクリスチャン・サロン

ちなみに雨の日の転倒率は、限りなく100%に近い。深い意味はない。


ソースネクスト eSHOP

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