ラインをトレースする練習法が他で山のように紹介されています。
それぞれ上達するようにと様々なアプローチで説明されています。
それらが効果的に行われるように「ライントレースの練習をする前にしておく」練習法を紹介します。

練習法は簡単です。普段普通にしていることかもしれません。
それは「ラインのことを考えずに走る」です。

皆さん一般道を走っている時に特に何も考えずに走っていることと思います。
コーナリングのアプローチの前に今までの経験から「なんとなくこの辺」からアプローチをはじめ、「この辺でいいだろう」とターンインをはじめ、「よし、イケている」とアクセル(スロットル)を開け始めているでしょう。

この走りを走り終わった後に改めて思い起こし脳に記憶しておくことが「練習法」です。
この練習法で成功した走りをパターンとして頭にインプットします。
成功した走りとは「ステアリングを徐々に切って、徐々に戻す」ができた時の走り、「ワンショット」が決まった時のことです。
他は失敗です。
成功したものを、「今のは練習になった」とインプットするだけです。

インプットするときに大事なことは「その時の風景です」。
インプットされたパターンを実際に呼び起こすときのトリガーは「目から入力されたなんとなくの風景」だからです。
上述の例では「なんとなくこの辺」を決める前の風景が一番重要です。※1
ここですべてが決定されています。あとは決められた処理を淡々とこなしていくだけです。
最適な判断を下したときは、思い通りに出来るということです。
初めて走る一般道でも思い通りの走りができるようになります。
判断が正しくなかった場合は「途中で予定外の修正が必要な」2流の走りです。※2

これらの情報を蓄えたうえでライントレースの練習をしてください。

通るラインを思い描いたときにその風景が浮かぶようなら、その精度を上げるために練習しましょう。
拒否反応が出たら、そのラインは正しくないか、自分にはまだできない、ことを教えてくれます。
浮かばないようならライン通りに走るのにはまだ経験不足です、本練習を繰り返しましょう。

そして練習の成果は頭に入れるのではなく、「いまの風景への対応は100点だった」みたいに、目に報告してください。
繰り返しますが成功した結果のときだけ報告したほうが効率的です。※3

「どのイメージ、どのパターンを呼び起こせば、そのラインの上を通れるか」を練習をとおして「ラインをトレースするための情報」としてインプットしていきます。
そして最終的に、「想定したラインをトレースするのに丁度良いパターン」をアウトプットします。
間違ってもライン上で微調整をすることが「ライントレースの練習」ではないです。

ラインは、サーキットでは自分の能力をそのコースで出しきったうえで、それをコースに合わせてタイムを詰めるための、組み立て直しの参考にします。
順番は後のほうです。
ラインをトレースしてもタイムが出ない場合は、ラインではなく基礎力不足と方向転換することが必要です。

一般道では、「道の端は危ない」とか「緊急時のマージンは多いほうが良い」とかラインと呼ぶには悲しい理由のために「ライン」が用いられている気がします。
「ライン」ではなく「点(安全なポイント)」と呼ぶと区別ができてよいと思ってます
一般道のライントレースについては別枠であらためて紹介します。

この練習のもう一つメリット。
他で言われている、「先を読む」という超能力が、条件反射による「目が知っているパターンの中から適切なものを選んだ」に成り下がり、現実にできるようになります。

頭で考えるより、このように目に頼ったほうが良いことがたくさんあります。
学校の成績を振りかえってみると痛感します(自分だけ?)。

しばらく目の使い方、大切さを書こうと思います。
「頭で考えるのではなく目に任す」ということについて、頭で考えてみましょう。
続く・・・

※1
サーキットでは初見で判断する必要はないので「なんとなく」ではなく、コーナー手前の「100m」とか「50m」とかの看板(目印)で決めていきます。
それでもその看板を目印に「なんとなくこの辺」だと思います。

※2
判断が正しくないとは「うまくいかなかった」と自分で判断したときのことです。
最初から修正するつもりだった場合は予定通りです。
「予定通りでなかった時の修正」は重要なテクニックですがここでは敗戦処理の位置づけとします。

※3
練習は「すべてが役に立つこと」が望ましいです。
失敗と思われることも。「足を引っ張ることのない失敗」であれば成功です。
成功と思われることも「頭打ちになってしまうような成功」は失敗です。
やみくもに走って「天国も地獄も見た」とかいう経験重視は大成していないと思います。
無駄に経験豊富な人は、単に人の役に立つだけの脇役になってしまうかもしれません。
やはり知見のあるトレーナーや、正しいガイドブック等に従い練習することが重要だと思います。

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