切り返し時に自身のテクニックのレベルが低いと感じた場合は、「ライン」や「設定スピード」について考えるより、肝心のテクニックレベルを高めることが先決でしょう。

切り返しの場合はトラクションに関するテクニックです。

現状の切り返しに今回の知識をプラスすると、もしかしたらロスタイムを削減することができるかもしれません。

お試しあれ。

 

 

「切り返し」は、ブレーキングやコーナリングなどよりも、はるかに「理想」からは程遠いのが実情といえると思います。

なぜならフロントタイヤを使いきれていないからです。

あるいはフロントタイヤを有効に使おうと思うと、ラインに無駄が生じやすいからです。

 

傍目にきれいな、ズバッと一気に切り返ししている場面でも、一連の流れの中で必ずフロントタイヤのトラクションが抜けてしまう瞬間が生じていることでしょう。

切り返し時の、慣性なりモーメントをタイヤに向け続けることが難しいからです。

勢いがよければよいほど、途中からベクトルがずれてしまうのです。

少なからずのロスタイムがある上に、「完璧なコーナリング」や「芸術的な切り返し」とはとても呼べなくなっていることでしょう。

それではとばかりに、フロントをリフトさせて切り返す方法はどうでしょう?

これは、リアタイヤにはトラクションがかかり続け、フロントタイヤの余計な制限もなく、ライダーの思い通りという意味ではかなり理想に近いといえます。

ケニー・ロバーツ フレディー・スペンサー ランディ・マモラ

ケニー・ロバーツ フレディー・スペンサー ランディ・マモラ このケニーの頭の角度が「切り返し」のキモだったり、スペンサーの切り返しの速さが尋常でなかったり、マモラの足が気になったり。

ただし、それは切り返し時に加速できる場合に限られます。

 

逆に、フロントブレーキを多用することでフロントのトラクションを確保することができます。

この場合でも直立するまでは良いのですが、その後の反対側に倒しこむときにはトラクションが抜けやすく、抜けないようにするためには、一時的な直線区間を作るか、ブレーキングをより精度の高い形で行う必要があります。「切り返し」と「ブレーキングからの旋回」を明確に意識し使い分け、使いこなすことで可能になります。

なんだ、可能じゃないか!

と思いでしょうが、ここでステアリングダンパーの存在が浮かび上がります。

このブレーキングと併用する切り返しでは、ブレーキングに加え、ステアリングによる操舵がポイントになります。

タイヤ自身の持つ「自律のためのタイヤによる操舵」だけでは回頭がスピード不足で、ライダーによる積極的な操舵(順方向への充て舵)が欠かせません※。

これが、切り返しのレベルが低く角速度が遅いうちは良いのですが、レベルが上がり角速度が速くなってくると、壁にぶち当たります。

そう、ステアリングダンパーによる抵抗で、操舵が思うようにできなくなるのです。

無理やりこじろうとすると程度にもよりますが、ブレーキングではびくともしなかったハンドルブラケット?が耐えられずに回ってしまうほどの力が必要になってしまったりします。

そのため、ある時点から、ステアリングダンパーの設定に合わせた切り返しの角速度しか行えなくなってしまいます。あるいは、追いつくのを待つようなライディング(切り返し)になってしまいます。

ここですぐさまステアリングダンパーの影響と思い当ればよいのですが、そもそもその存在を忘れている場合もあり、「スピードが速いので仕方がない」とか「ステップの踏み込みが甘いから」とか、別の理由を考えてしまったりしてしまいます。

マシンや、ハンドルが自身の意図に追随できなくなってきたと感じたら、一度ステアリングダンパー設定を変更してみることをお勧めします。

また、操舵そのものを今まで意識していなかったとしたらこの機会に改めて意識してみましょう。

単純に押すとか引くとかではなく具体的に動く操舵についてです。

意外と無意識に操舵していたり、意識することでコントロール性が高くなったり、良い面があるかもしれません。

ただ、切り返しのアクションとして、上半身を移動しながらのステアリング操作は、今までとは違うテクニックといえます。

とくに上半身を大きく降り出すライディングをしているときは、ハンドルを別の用途で使っている場合もあります。十分に練習しましょう。

 

そういう意味ではフロントリフトはとても現実的な走法ですね。

 

この操舵問題がクリアーになったらですが、
切り返しの角速度アップと慣性コントロール的に、おすすめのライディング方法があります。

それは、リーンアウトをすることです。

???でしょうか?

ハングオンで旋回中の切り返すポイントの前にハングオフ、逆ハングオンするといえばよいでしょうか、バンキングしているバイクの上に乗っかってしまう感じです。

スリップダウンするのではとお思いでしょうが、切り返し時は少々のスリップはモーメント的に収束する傾向があるので転倒にまでは至りにくいと思います。

中国雑技団的な曲芸をやるつもりで行うと簡単にできると思います。

 

流れとしては次のような感じです。

ハングオン⇒逆ハングオン(アプローチ)⇒リーンアウトで切り返し⇒ハングオン(完了)

頭が振り子時計みたいな、普通の切り返しに比べればはるかにズバッと切返せ、マシンも安定しています。

ライダーの移動量も少ない分、安定して正確なコントロールができるとも思います。

最初は大げさな動作も慣れてくればライダーの感覚的な問題に収まり、傍目には通常の切り返しのように行うことも可能でしょう。

ケビン・シュワンツ的なライディングをしている方はそもそも、簡単にできることでしょう。

ケビン・シュワンツ

ケビン・シュワンツ

 

 

逆ハングオンまでは抵抗があるというのであれば、せめて切り返し時は頭をガソリンタンク(シェルター)上に位置するようにしましょう。

 

お試しください。

 

 

 

逆ハングオンは、平忠彦がよくやっていたと記憶していたのですが・・・実はつくばの1ヘヤピンの侵入かも。

でも、瞬間的にはこんな感じです

清水雅弘

平忠彦

 

平乗り

【平乗り】 完璧なフォーム!  フォームが整っており、2枚の写真を見比べても違いが見つかりません。

以上
基本の基:ロードレース > 切り返し
でした

普通の切り返しとは? はまたそのうちに。

※予告していた腕の話、操舵の仕方は次回に回します。

 

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