視覚的なアンダーステア (ラインをトレースする練習の前に その3)(物理的か精神的か、まるで闇鍋か)

感覚と実際のずれは、認識することと、調整することが重要です。
旋回中、自分がどこにいて、どちらを向いているかを認識していますか。

旋回中のマシンは、前後輪の内輪差が負の値にならない限り、通ろうとしているライン(トレースライン)の接線より外側を向いています(さらに接線はトレースラインよりも外側です)。

その量は旋回している半径(R)やホイールベース、着座位置、ドリフト量や他の様々な要因に影響を受けますが、とりあえず内輪差が正の場合の、机上との通りな物理的な旋回状態を「ニュートラル」と呼んでみます。

ニュートラルな状態ではステアリングを切った角度(舵角)よりも、実際の旋回角度は少なくなります(タイヤのたわみや、グリップなどの問題も加わります)。

この時のドライバー(ライダー)の心理について考えてみましょう。

まず、ステアリングを切ったほどには旋回していないと感じると思います、
そして視線の向きも静的なイメージトレーニングと比べ、余計に内側を向く必要がある、と感じると思います。※1

この状態(舵角と実際の旋回の差)をアンダーステアとドライバーは感じていないでしょうか?
少なくとも直線走行時のステアリング微修正時の舵角と比較すると旋回時はアンダーに感じるはずです。
これを「気分はアンダーステア」と呼びましょう。

これらは同じ車、同じセッティングで乗り続けていれば、気にならなくなるレベルかもしれませんが仕様の違う車や、セッティングを変更する際にはこれは無視できないファクターだと思います。

さて、インプレッションを語るとき、この「気分はアンダーステア」度を差し引いてくれているでしょうか?
引いている人もいれば、いない人もいる、どうも闇鍋な気がしています。

差し引かずに「軽いアンダーステアな状態がベストな状態だ」とか言っていたとしたらどうでしょう。
差し引いたらニュートラルな状態がベストかもしれません。
もしかしたら世の発言、自分の感覚、すべてを差し引かないといけないかもしれません。※2

話がそれてきました。
旋回中、自分がどこにいて、どちらを向いているかを認識していますか。

これはマシンの着座位置により感じ方や物理的な視線の位置が変わるので、ラインをトレースするときに見るポイントを再考したほうが良いですとということを言いたかったのです。
自分のマシンの正しい状態を認識したうえで練習しましょう。
認識なしのまま、「状態が原因によるずれ」に「ずれへの対応」をした場合は、自分の正しい感覚を台無しにし、本来必要のない別の修正をしてしまうことになるので、必ず悪い方向に向かいます。
練習が悪循環への加速だったらやらないほうが良い。

次回は・・曲がります。
では

※1
話はそれますが遠方か至近距離かでの視線で角度は変わります。
トレースラインを視線がトレースしている場合、視線を遠くに向ければ向けるほど大きくなります。
そのためオーバーステア気味のほうが自然に遠方を観れるため安定した走行ができてしまいます。
逆にいうとアンダーステアだと至近距離の情報が必要になり、そのため視線が近くなり、近すぎによる不安定な走行になりやすいです。

※2
ここではメカニカルな部分に頼るのではなく、ドライバー(ライダー)がもう一つ知見を高めることで、高次元な走りや、セッティングスピードを速めることが可能ではないかとの思いです。
アンダーステア、オーバーステアについての詳細な解説は書籍、他のサイトに多数ありますのでそちらを参考にしてください。

このサイトではあまりセッティングについては触れるつもりがないのですがセッティング用語が出てきたところで、ついでここでに言わせてもらいます。
乗る側としては、普通に作ったらアンダーが当たり前で、オーバーがやりすぎなだけのような気がします。
練習中などの高みを目指す時は踏み込める余地を残した弱アンダーを望み、レース中などの現状でのベストを望むなら弱オーバーを望むと良いと思います。

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