膝擦り走法をするにあたって RRビギナー

膝擦り走法をするにあたって RRビギナー

膝擦りをするときには<積極的に膝擦りをする>、これが基本となります。

レインコンディションのホルヘ・ロレンソ。 届かなければ伸ばす!

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「膝擦り」は走法か?はともかく、
仕方がないときや、明示的に「膝擦り走法」をしたいときのために、その方法を書いてみます。

膝擦り走法の仕方

好んで膝を擦る

否応なく擦るのではなく、その必要がないのにも関わらず、擦りたいライダーのための走法です。
先に述べたように、「仕方がなく膝をする」としても、積極性が必要です。
それは、体勢によっては、とっても痛い結果が待ち受けている場合があるからです。
経験者ならお分りですが、バイクが起き上がるほどの「膝がつっかえ棒状態」は、
サーキットならともかく、はじめて走るような路面では、いつ何時その状態が起こるかわかりません。

そのために、膝擦りをしそうなときには、自ら進んで膝を出すことが大変有用になります。
いわゆる「膝擦り小僧走り」です。
これで、膝が、路面に引っかかったときでも、膝をひっこめることや、ずらすことができます。
たとえ、引っかかったままだとしても、所要時間を長引かせることによる、単位時間当たりの衝撃を和らげることができます。

このように「膝擦り走法」を優雅に決めるためには「引っかかった時の準備」をいかに整えておくかにかかってきます。
とくに、スプリントレースならいざ知らず、街乗りは家に帰るまで、天寿を全うするまでが遠足ですからね。

基本は前乗り

マージンが必要

膝擦り走法は、まず見た目には、「前乗り」をします。

少なくても、見た目に目いっぱい後ろ乗りや、腰を引いたフォームはお勧めしません。
これも先ほどと同様な理由で、体勢と猶予時間の都合からです。
例えば、「フルブレーキをするときに可能な限り前乗りをする」ことのデメリットと同じようなものです。
想定外の自体が発生した時の、リカバリに適したポジションとはいえないからです。
それに実際に比較すると、「膝が引っかかった」あとの収束時間やタイムへの影響度には大差があります。
挙動変化が予測されるときには、重心は前方よりのほうが安全というセオリー通りでもあります。
前乗りは不安だという方もおられることでしょうが、心配はいりません!

ハングオンは前乗りにあらず

ハングオンは、リーンアウトに比べ前荷重がしにくい、というかできません。

ほとんどのハングオンはおもいっきりマエノリのつもりでも荷重配分的には極端な前荷重になることはなく、しいて言えば真ん中乗りであると思ってしまいましょう。

 

なぜなら、

ハングオンは、リーンアウトのように物理的にハンドルに加重し続けることには、そもそも適していません。
(減速Gによる加重なんて、この場面では除外です)

前後の荷重配分が変わるほどのハンドルへの加重を、安全に掛け続けることが困難だといえるからです。

肘はタンクに荷重できるぞ!、と思われるでしょうが、
肘によるタンクでの引き寄せや、内腿によるタンク(シェルター)のすべり止めによる加重は、
旋回性が上がりこそすれ、荷重配分は尚更後方に移動します。

マモラ乗りのような、思いっきり体を前方に投げ出している時でも、起点はステップと腰です。
反論ポイントがおありの方も、実際にやってみると、
走り続けるためには(マモラ乗りとして走り続けることが成立するためには)、
起点は腰やステップであり、腕や膝のアクションは、一時的な支点としての利用にとどまることが理解できると思います。

ことハングオンにおいては(正しくハングオン走法をしている時には)、
前乗り風のハングオンフォームでも、前後の荷重配分的には前乗りではありません。
最近のマルケスなどに代表されるミニバイク乗りみたいなフォームでも起点は腰やステップになります。
ステップやシート位置への荷重は、どう見ても前乗りとは言えないからです。
減速Gも旋回Gも加速Gもすべて腰を起点としているといえるでしょう。
例えばマルケス系のライダーが減速時に背筋が伸びていることはないでしょう。
加速時によりイン側に体を落とせるのは加速Gの賜物だからです。
(早く走る気がないときや、速度が遅すぎる時はもちろん除外です)

例外とおもわれるシュワンツや、ノリックや、ドゥーハンなどでたまに見られる、イン側の腕が硬直しているライディングの時でも、支点がステアリング周りに集中するだけで、平均的な荷重はやはり後ろ寄りといえるでしょう。
そもそも彼らのそれはハングオンというよりは、リーンアウトと呼んだほうが良いでしょう。
腰をずらすのは、そもそもトレッド幅や、慣性モーメント的な、重心・中心への移動と考えるほうが自然です。

楽に安全に

閉じて開く

ということで、
膝擦り走法をするときには、
積極的に膝を突き出し、フォーム的にも見た目前乗り風にライディングしましょう。

そのほうが路面との距離も近くなるので、より手軽にできるようになります。
見た目前乗り風とは、イン側の腰を前に出す感じで、さらに腰をシートエンドに当ててはいけない感じです。

もしも、バンク角が足りずに膝が地面に届かなかったとしても、見た目前乗りの代表格のマモラ乗りは避けましょう。

するとしても「膝がつっかえ棒状態」になりやすいので、マモラ乗りをするときには、膝主導ではなく、腰主導で行います。
膝主導だと積極的過ぎて、膝をひっこめることができない場面(バンキング時など)があるからです。
フォーム的にはこんな感じです。

 

突き刺さりに注意

次に、実施に膝をする瞬間ですが、バンキングと同時にズサッと突き刺さるようなのは前述の理由からお勧めしません。
バンキングが終了する(落ち着く)前後に綴じた足を開くようにして擦り始めるのがお勧めです。
これなら、知らない間にセンサーがすり減っていても、あるいは落として無くなっていても、影響は少ないでしょう。
路面への加圧のコントロールもこちらのほうが、強弱つけやすい走法といえるでしょう。

逆に、膝擦りをする予定のないときに、バンキング途中で膝が路面に突き刺さることがあります。

なので、普段から、バンキング時には膝を閉じるように習慣づけることをお勧めします。

見た目的には、ローソン、レイニーに代表されるアプローチで思いっきり膝を広げ切っている走法は、
逆にバンキング時はベクトル的には閉じるしか選択肢がないので実は安全です。

中途半端は危険です。

最近はやりの、ステップから足を一度外して戻すのは……何とも言えません。

ステップから足を一度外したライディングの場合、ライダー主導ではなく、バイク手動になることに注意しましょう。
(あまり膝擦り奏法的にはなりません)

かといってニーグリップみたいな閉じたままのバンキングをするぐらいなら、
ステップ加重ではなく腰による加重にシフトしたほうが良いでしょう。

 バンクセンサーの材質

材質は、皮のほうが心地よいでしょう。
プラスチック製は路面の反動が直接的で痛いですが、
もしも本当に、膝を支点に何かアクションを起こそうと企てているのなら、
そのアクション時の想定速度に合わせて材質を選ぶとよいのではないしょうか

 

押し付ける

膝擦りが楽しめるようになったら。

路面への加圧(地面に押し付ける力)で、旋回性や、減速度が変わるか試してみましょう。

もしも、変わることが認められたら、膝擦り走法を行うコーナーでは、
イン側のクリップの位置を、路面ギリギリではなく効果が見込まれる分だけ、距離をあけましょう。

旋回しすぎてラインが破綻したら悲しすぎます。

そもそも、一般道はかまぼこ型だったりするので、「アウトインアウト」ではなく

「センターセンターセンター」のほうが安全性も、走りの次元も高いといえるでしょう。

もともと、技術的難度から見ても
「センターセンターセンターを極めた」が、「コーナーを制した」といえると思いませんか?

 卒業する

他の選択肢

さて、
ひとしきり「膝擦り走法」を楽しんだら「可用性の高い走法」に戻すことを推奨します。
膝擦り走法、言い換えると路面への加圧がスライド時などのリカバリの役に立つことがある事はもちろん否定はしません。
「私は膝擦りをしていためフロントのスライドに対応できた」は信ぴょう性があります。
しかし、反面そのままライダーが取り残されることへデメリットに触れていないことが問題です。
「私は膝擦りをしすぎていたためリアのスライドへの反応が遅れスリップダウンにつながった」はかなりの割合だと思います。

データロガーでも公開してくれれば、
ハイサイド時の膝擦り(路面への加圧度)がどのくらいか(リアサスの動きで)わかると思うのですが……

「膝にかかる抵抗の分、旋回に役立っているはずだ」これも否定はしません。
特に極低速では効果が確認できるので、否定はできないでしょう。
しかし超高速では、「そんなことよりタイヤにトラクションかけろ」が正解、

集中力の矛先

「膝擦り状態」は、「うつつを抜かしている状態」といわれても否定できないでしょう。
また進入時のバンクセンサーによる減速効果もゼロではないでしょうが、あまり大した影響はないでしょう。
ただしフォームや体勢を変化させるためのアンカーとしては使えるでしょう。
もう一つ膝擦り走法をするうえで優位なテクニックがあります。
それは、有名な「外足荷重」です。
膝擦り走法を意識的に楽しむ場合は「外足荷重風」はとても有効に働きます。
実際ガンガン膝擦れます(転ぶことなく)。

その外足荷重のタイミングにも膝への加圧がきっかけとして利用できます。

しかし、気を抜くと腰が内向きになりやすいので注意しましょう。
ここを外向きに意識過ぎると、上体が外側を向くノリック乗り(右)や、ドゥーハン乗り(左)っぽくなります

でも、
速く走れている時の状態、安全性が高い状態としては、腰荷重のほうがすぐれていると思います。
なにより、全体的に初見の路面で披露する技ではないとも思うからです。

一番簡単に膝をするコツ

最後に膝擦り隊の初心者に一番簡単な膝をする方法をお伝えします。

これを最初に言わなかったのは、この方法は明らかにフォームが格好悪いし、何より一旦これで膝をすることができてしまったら正しい方法を学ばなくなってしまうかもしれないからです。

この方法は、あくまで普通に膝を擦れるようになったライダーが参考までに知っておく情報という位置づけです。

で、その方法とは、

膝を前に出す

これだけです。

つま先立ちしたほうがより効果的かもしれませんがともかく膝を前に出します。

なぜこれが一番膝を楽に擦れるかというと、地面に一番近いからです。

感覚としてはステップから足を外して地面に足をつく感じです。

それを足の代わりに膝をつこうと地面に近づけます。

これなら、もしも膝下の長さがステップ高よりも長ければ、腰をステップのところまで下すことでなんと直線膝擦りができてしまう計算になります。

実際にやってみれば、すごく簡単に膝を擦れることに気がつきます。

これで気が済んだら普通の膝擦りに挑戦しましょう。

 

 ロッシ談

で、そんななか、
かの有名なロッシが「僕は膝擦りを30%多く使っている」と発言している雑誌が気になるので購入して確認してみました(昔の本ですが)。

読んでみたら「他のライダーより」、ではなく「500や900時代より」多く使っているということでした。

どちらかというと「ライディングが楽になって、暇な時間や余計な小技を使う時間が増えた」的な発言のようです。

たしかに2009年発行のこの書籍では、そう発言はしていますが……

より速く走る必要に迫られた近年では、
レース後のバンクセンサーのすり減り方はほとんど未使用の時もあり、とても多用しているとは言えないのではないでしょうか。
そもそも、メディアが喜ぶ回答をすることへの配慮はプロの職人。
それとも
「私は、誰かさんより、脚が30%長い」ことを強調したかったのではないでしょうか?

膝擦り走法をするにあたって RR>ビギナー

膝をするしかない状態のときのロッシ

膝をする場面ではないときのロッシ

膝をする場面ではないときのロッシ

 

これは何をしているか気になるロッシ (勝利はロレンソに)

これは何をしているか気になるマモラ乗りなロッシ (勝利はロレンソに)

 

 

『V.ロッシのコーナリング』はその意味がわかればわかるほど奥深い書籍ではあると思います。

 

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以上

膝擦り走法をするにあたって RR>初心者

 

でした。

 

追記1

正しいバンクセンサーの使い方

時代は代わり、膝擦り(Kneel Down)は正しく利用されるようになりました。

それは、レインコンディションなど路面状況が不安定な時での、まさしくバンクセンサーとしてです。

路面状況により刻々と変化する限界ポイントを、体に覚えさすことは困難です。

そこで、バンクセンサーの登場です。

レインコンディションであれば昔の膝擦り小僧的な走行をすることで安定して走行することができるでしょう。

サーキットであればレインコンディションですが、街乗りであれば、やはり峠でしょうか。

 

ヤマハ(というかつなぎメーカー?)はコンディションに合わせバンクセンサーの厚さが数種類用意されているのでしょう。

10cmはあろうかというバンクセンサーも用意されています。

2015年第5戦フランス、ルマン・サーキットでのレインセッションのロレンソは、好調な上に万全を期してこの分厚いバンクセンサーを利用しています。

このことによるライダーの安心度は計り知れないと思います。

ものは使いようです。

ものがなければ作ってもらいましょう

 

街乗りにしてもいざというときにはバンク角を確認できる「膝擦り走法」は、できるに越したことはありませんね。

 

ドライセッションではもちろん肘擦り走法

ドライセッションではもちろん肘擦り走法

 

追記2

膝擦り小僧へ

本当に「膝擦り小僧」初心者の方の場合は上記の「乗り方」はあまり役に立たなかった事でしょう。
一番手っ取り早いのはやはり、擦りたくなくても擦ってしまうミニバイクや小型バイク?で膝擦り自体が当たり前のような感覚に慣れてしまうとよいのですが。

何が良いって、恐怖心が減るからです。

そして恐怖心がある時には、膝擦りや走法や膝擦りたい走法はきっぱりあきらめたほうが良いです。

 

なぜならフロントのトラクションがかからないからです。

フロントのトラクションがかかっていないと、いとも簡単にスリップダウンしてしまうからです。

なにせフロントタイヤを信じられない時に自らがフロントの自由な動きを殺して転びやすくしていることがあります。

あなたの「転びそうだ」の直観はただしいというかあなた自身が原因なのでそりゃそうでしょう状態におちいります。

怖いと思うと自分でさらに上乗せしてしまうんですね。

 

なのでミニバイクの次の段階(ミニバイクにのれなかった人も)はフロントタイヤを信じることです。

手っ取り早いのは転ぶことです。

スタントマンになったつもりで無理やり転びます。

最初はバイクだけをねかして倒すところから始めればよいでしょう。

慣れれば、逆に簡単に転んでくれなくなるので、リーンアウトでは転んでくれず、だんだんハングオンに近づいていきます。

習得したいことは、転ぶつもりの時にはフロントのハンドリングとか舵角とかが全然気にならないことです。

これが普通のライディングでもできるようになればしめたものです。

慣れないハングオンのポジション移動でもハンドリングに負担をかけないでおこなうコツみたいのを簡単に習得できるでしょう。

ハンドリングへの不安がなくなったら、もう安心です。

 

次なるコツは下半身の固定と、腰の柔軟性の確保です。

ステップとシート周りで体を支えられるポジションをや方法を見つけてください。

今だと、タンクに張る滑り止め(トラクションパッド)はかなり便利だと思います。

そして恐怖心がなくなった暁には腰回りの脱重や荷重が簡単にできると思います。

この腰回りの加重や柔らかさも重要です。

腰回りがいつもより緊張していると思ったら、それは危険信号と思ってさっぱりとあきらめて安全運転に戻すことをお勧めします。

とにかく柔らかさがポイントだったりします。

特に腕の硬直には注意しましょう。

特に怖いと思っている時に一旦腕を伸び切らせてしまうと再び曲げることができなくなってしまいます。

それを防ぐためにも上半身も伸び切らせないほうが安全です。

恐怖心から頭を高く上げ気味ですが、それでは、曲がりにくい、怖い、トラクションがかからない、滑っった後のリカバリーもできないなど、いいところがまるでありません。

体が伸びている時、恐怖心を抱くときは、危険なだけなので普通にゆっくり走ることをお勧めします。

(進めませんが)怖くてもハングオンしたい時には、形だけでも無理して作ってください。

腕を曲げて、腰も曲げて上半身はなるべく伏せて、イン側の足は思いっきり開きましょう。

そして、ハングオンさえすればグイグイ曲がってくれるわけではありません。

頭の中でグイグイ曲がるイメージを持つよりも、あまり曲がることを期待していない状態で、バイクがグイグイ曲がってくれるような感じでいるとやりやすいでしょう。

そして外足加重とか荷重配分とかの力加減はあまり気にしない方が良いでしょう。

同じ外足荷重でも、ハングオンしやすい乗り方をしている人と、逆にさまたげになる乗り方があるのですが、ハングオン自体が得意でないあなたには、現状を正しく判断はできないと思います。

フラフラしてもいいから、配分なり、力のかけ具合をハングオン中に変えてみるのも、上達の近道になると思います。

同様に、ハングオン時に限りませんが、肩はグググル回すと、力が抜けた良い状態になります。

視線も、内側を向いた方が良い結果になるライダーと、逆効果なライダーといるようです。

ギャラリーにかっこいいところを見せるとき以外は、練習なのでいろいろなことを試してみると良いです。

コーナリング中にフラフラしたら危険だと思うのでしたら、そもそも膝すりはやめましょう。

 

 

ここまでできたらたぶん大丈夫!

いわゆる「ハングオンの仕方」の書籍なりDVDなりのやり方を試してみればよいでしょう。

きっと今までよりは地面が近くなっていると思います。

 

読んでいただきありがとうございました。

 

 

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以上

膝擦り走法をするにあたって RRビギナー でした。

続編はこちら 峠の膝すり小僧乗り

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