コーナリング番長 RR>タイヤの空気圧

タイヤの空気圧を減らした場合、タイヤと地面の接地面は主に縦長になります。
直線では大して影響がないとしても、コーナリング中では多方面に影響が出てきます。

接地面が前後に長くなるということは、スリップアングルが少なくなる傾向になるでしょう。
(スリップアングルが少なくなるとは、無駄なスリップがなくなり、少ない舵角で向きが変わるということで、ほめ言葉です。)
中心点からの距離が増えるので、少ない摩擦力(スリップ率)でコーナリングGと舵角が相殺できることになるからです。
といっても四輪と違い、ステアリングの操舵をはっきりと意識していないので舵角の違いには気が付かないかもしれません。
それよりも外乱に対して動きがシビアになったり、明示的な操舵時のステアリングの重さのほうが気になるかもしれません。

更に、タイヤが以前よりも、より前方で、なおかつより早いタイミングで地面と接触することが大きな特徴となります。
トレール量は変わらないにしても、速めに設置するので相対的にトレール量が減るのと同じ効果があります。
(たわむことによるタイヤの直径が短くなる分のトレール量も短くなります)
これはいい時もあれば悪い時もあります。
もともとジオメトリー的に正しい位置にいれば相乗的に良い結果になったとしても、ひとたび、外れた位置から始まると、よりアクションが大きくなってしまう場合があります。
たとえばリアタイヤのハイサイドみたいなことがフロントでも再現されてしまいます。
そうなると第7戦カタルーニャの小野選手みたいな転倒になりがちです。
(経験値が少ないので微妙です)

この状態は、腰砕けという表現ではありません。
クイックに反応するタイヤにジオメトリーや操舵が追い付かなかっただけです。

また空気圧を減らすとソフトになるという印象も、イニシャル値の減少による初期作動がスムーズになることでゴツゴツ感が減ることはあれ、実働範囲での内圧は変更前とほぼ同じはずです。
ソフト感が出たとしたらそれは、タイヤの形状のたわみ量が増えることによるパンタグラフ的なタイヤ自体のサスペンション効果の違いによるものだったりします。
同じことのように取れますが空気圧を減らすことの効果は「ソフトになる」のではなく、あくまでイニシャル調整をメインと考えた方が幸せになれると思います。

空気圧の調整は、タイヤのたわみ量を「どのポイントで、どのくらいにするか」にするものだ、と仮に決めてしまったりする方が手っ取り早いとおもいます。。

たとえば鈴鹿の1コーナーのクリッピングで「メーカー推奨のたわみ量」と同じ値になるようにセッティングする。
あるいは「マルケスのたわみ量」に合す。みたいな。

合わせたうえで、他のサス周りのジオメトリーを調整し、大体決まったところで、空気圧を少しずつ上げていき、同じだけたわむようにコーナリングの次元を上げることにトライする。
もしも、次元が上がらなかったら、低いままの空気圧が最適値ということにすればよいと思います。

これは逆の場合もあり得ます。
「いつもより調子が悪い」時にはたわみ量が少なかったりするわけです。

たとえば、第6戦イタリアムジェロのいかにも転びそうなマルケスのマシンの空気圧を微妙に下げておくと、ああいう転び方にはならなかったりします(たぶん)。
(そもそも転ばないか、派手に転ぶか)

ついでに言うと第7戦スペインカタルーニャのいかにも転びそうなマルケスも、いつものイケイケマルケスならコースオフしてもアクセルオンで切り抜けたのではないかと思っています。
もったいないので、ぜひとも一度全開、あるいはセナ手をお試しください。

gpone.com

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さて、このように、たわみ量でセッティングがでたとします。
そうすると、日常のセッティングではライダー乗車時の1G荷重時の車高を測ればよいことになります。
ライダーが乗車した状態で空気を抜いたり入れたりして調整します。ついでにその時の内圧もメモしておきます。
トップブリッジなりシートレールなり、安定して測れるところを決めてデーター取集しておくと、空気圧のセッティングだけではなく、
レインタイヤを履いた時のジオメトリーとか、サスペンションのセッティングを大幅にいじった後の全体のつじつま合わせなどにも使えます。
空気圧を含めた標準状態が素早く作れるようになることでしょう。

ということで、
というか、
全然ライディングに結びつくような具体例をかいていないことに気が付きました。
次回はそれを。

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