ホームポジション

盤石な走り

オンボード映像は時にレース結果よりも残酷ですね。

ザクセンリンクでのマルケスのオンボード映像を見る限りでは、
彼とマシンのパッケージには、ライバルが付け入る隙などどこにも見いださせなさそうでした。

それほど他のライダー(ペドロサ、ロッシ、ロレンソ…)とのライディングの映像に差がありました。

仮に、同じスペックのマシンでレースをしたら、彼にかなう者はいないように、見えました。

 

マシンのスペックもメンタル、フィジカルも、そりゃあ重要なファクターであることは事実として、この、

「勝てそうもないオンボード映像」に対しても攻略することが、
チーム、ライダーにとって必要なことの一つだと思います。

まねる

今回のマルケスのオンボード映像は一つの完成されたライディングの映像として見ることがことができるでしょう。

素早いバンキングと、安定したコーナリングを、高次元に維持し続けている貴重な映像です。

このマルケスにとってみれば普通の映像を、とりあえず、彼に勝ちたいと思っているライダーや彼のようになりたいと思っているライダーは、自身でもこれを再現できるようにしておくと、彼に近づくことができるでしょう。

 

とはいえ、ライディングそのものは才能の問題も絡むのでさておき、
今回は、ライディングそのものではなく、セットアップの話に絞ります。

 

彼のあの走りは、彼が優れたライダーではなく、レプソルホンダのマシンが優れた状態にあるということに、決めつけてみます。

それも面倒な、サスや、ジオメトリーの話ではなく、単に乗りやすいポジションだからこそあの走りが成り立つのだと、決めつけます。

そうして、ライディングの才能ではなく、マシンのセットアップという面からあの走りになるように、スタッフと協力して作り上げていきます。

※とりあえず「素早いバンク角」は後回しにします。いろいろと敷居が高いからです。

 

ピタッとバンク角を極める

安定したバンク角でふらふらしないライディングをマスターしてみましょう(セッティングで)。

セッティングでマシンを作るといっても、現状ではマシンのバンク角をコントロールしているのはやはりライダーなので、まずはライダーに基準を作ってもらいます。

 

必要なことはライダーがコーナリング時のバンク角を決めるセンサーを安定した状態に保てるかということです。

このセンサーは、もちろん膝に装着するバンクセンサーは最適ではなく、物理的な接触を伴わない何かです。

通常は、このバンクセンサーは、主に感覚を鍛える、すなわち経験を積むという、見もふたもない結論で済まされがちですね。

これを何とかします。

キースコード的に言ったら、バンクセンサーのプロダクトは、平衡感覚や慣性などの状況を総合的に判断して脳みそが下す判断。

サブプロダクトは、遠心力や、スピードや、視界情報や、タイヤの状態や、膝のバンクセンサーや、その他多数のセンサーたち、とかになるのでしょうか。

 

で、実際にはこれは非効率です。

それに瞬時にこの情報を処理するだけの脳力があるとも思えません。

別のやり方でやってみましょう。

マルケス流としてみましょうか。

 

マルケス流セッティング

まずは仮に60度でバンクすると決めてしまいます。

その時のライディングフォームの元となるマシンのポジション、ステップ位置なり、タンク形状なり、シート形状なりを徹底的に煮詰めます。

煮詰めるにあたって、たとえば木下サーカスに入団してみたり、ディズニーのスペースマウンテンなどに乗ってみるのもよいでしょう。

 

サーカスのオートバイショーで使われる鉄球の中では高々40~50Kmのスピードでどんなバンク角?でも回れるので好きなフォームとGを感じられます。

ディズニーのスペースマウンテンではコーナリングGに対しての頭の角度や向きの最適なポジションを見つけるのによいでしょう。
目が回らず、疲れもしないポジションを見つけられます。

スズキのテストコース

スズキのテストコース

 

 

もう一つ手っ取り早いのが、ホンダのイベントに出向くことです。

昨年型のマルケスのマシンにまたがったりすることができます。

このマシンに乗ると、レプソルホンダと、ペドロサとマルケスの一つの結果を知ることができます。

このマシンは「コーナリング中が一番快適なように作られている」のだ、ということがまたがっただけで感じ取ることができます。

 

これをいただきます。

コーナリング中という異常事態の中で一番安全なポジション、安心できるポジションを自身のマシンの60度の状態で作り上げてしまうのです。

ストレートで頑張って伏せて、ブレーキングで減速Gとバランスをとるという、重労働をさっさとすませ、自身の安全なポジション、すなわちホームポジションに一刻も早く戻ること、これの繰り返しをライディングとするのです。

一番安全と感じている状態にすること、これをバンキングの角度の調整とイコールにしてしまうのです。

 

この状態に向けて全力でマシンのポジションなりを作り上げてしまうのです。

 

 

たったこれだけで、「ピタッとバンク角」が実現します。

うまくいかない時はスタッフにセッティングしてもらいます。

少なくてもこの時点でライダーが下手なのではなく、セッティングが出ていないということに落ち着かせることもできます。

 

それでもうまくいかない時は、そもそもの想定バンク角が自身の器ではないということかもしれません。

一旦50度とか低めの設定で、感覚を極めてから改めてトライするとよいかもしれません。

 

 

一旦ベースが出来上がったら、雨の日用も、64度用も、それともフルバンク時ではない別のポイントに合わせたセッティングも思いのままに作り上げることができるでしょう。

ホンダの張りぼてタンク(シェルター)はその点でも有利ですね。

 

一体型のタンクとシートの例

一体型のタンクとシートの例

 

もちろんホームポジションがいつも一番安全で安泰とは限りませんが、すべてはホームポジションからのバリエーションとすることで、可用性も、安全性も最高な状態で行えることでしょう。

 

マルケス流セッティングは、まずは自分にとって最速、最善の状態を知り、それに向けて全力でセッティングすることです。

必要な情報を、自他を含めて貪欲に探り、自分のものにすることです。

 

やっぱりジムカーナ

先の木下サーカスに入団できなかったりすることもあるでしょう。

また、本当に効果があるか疑問だったりすることでしょう。

 

このことを実感しやすいのが、やはり、ジムカーナや8の字だったりします。

レイアウトによってはコーナー以外休むところがなかったりするからです。

 

もしもレーシングマシンでジムカーナコースなどの平地を走れればなおよいでしょう。

レース用マシンで小回りするとなぜかポジション的に窮屈に感じることがありますが、それは旋回Gがダイレクトに感じられれるせいと思われます。
したがってサーキットよりはベストポジションを短時間で見つけられるかもしれません。

 

バンキングについては以前どこかで書いた気がするのでいったん省きます。

ピタッとバンク角が決まったら、次はスパッとバンキングですが、バンク角が安定してくると
自然にバンク角速度を上げることができるようになってくると思います。

 

 

さあ、ということで、休日は、サーカスに行き、ディズニーに行き、ヤマハのライダーもドカティのライダーもホンダのイベントに行きましょう。

ファームが以前と変わったような…

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