ナンバ走り⇨常歩⇨Feldenkraisに見るライディング進化論

ナンバ走りとは

ナンバ走りとは世界陸上選手権大会、男子200メートルで、末続慎吾選手が銅メダルを獲得したとき広く知れ渡った走り方です。

江戸時代の武士が左右の同じ側の手足を同時に前に出して歩く「ナンバ」という歩き方(ナンバ歩き)、同様に飛脚の走り方(ナンバ走り)から派生した走り方として話題になりました。

理由の一つに武士が腰に構える刀が邪魔だったためともいわれていますが、そういう意味では腕を振らない走りともいえます。

実際には陸上選手だった高野進氏の指導のもと日本人の体格に合わせて新たに構築したまったく新しい走法のようでした。

もはや高野メソッドだし、末続走りというのが正しかったようです。

常歩(なみあし)とは

常歩とは馬の歩法(歩様)のうちの一つです。

馬の歩法

以下Wikiより引用

対称歩法

左右の肢の動きがほぼ1/2の周期でずれている歩法を、対称歩法という。

 

常歩

常歩(なみあし; 英:walk; 仏:pas; 独:Schritt)は、4節(四肢が別々に着地・離地すること)の歩き方で、常に2本あるいは3本の肢が地面に着き、体重を支えている(「空間期」がない)。なお、常歩が早くなると1本の肢で体重を支えるようになる(アンブル)。

肢の動く順序は右後肢、右前肢、左後肢、左前肢。

速度は通常、分速110メートルほど。

騎乗者にはごく軽い前後の揺れが伝わる程度。

これを馬ではなく人に当てはめて、武道にそのテクニックを生かした足さばきを常歩と呼ぶようになりました(一部で?)。

そしてそこからさらに2軸感覚歩行あるいは2軸感覚足さばきみたいな技が生み出されてきました。

2軸感覚足さばきは極端に言えば歩行に合わせて左右に傾けながら歩くような感じといえばよいでしょうか。

この武道の奥義?に感化されバイクに当てはめてDVDで解説している理論派の和歌山利宏氏です。
ちなみになぜ2軸感覚というかといえば、これと対になるのが1軸感覚で、人がまっすぐに軸がぶれずに歩いているような状態で、その軸は実在しない軸で感覚的な軸と呼ばれているからです。

 

Feldenkrais とは

ナンバ走りと、常歩を元に高野進コーチと末続選手が考え出した理論と実践は今では「Feldenkrais」と呼ばれるスポーツ選手はもちろん一般市民からも集金できる程に確立されたメソッドとして発展しています。

実際に体にも精神的にも(成績にも)良い理論です。

従来の枠に取ら割られずに体の各パーツを動かすなり、見直してみましょうという考え方です。

 

 

ライディング理論に当てはめる

せっかくですのでこれらをライディングに当てはめてみましょう。

いい機会なので程度の低い順に走り方なりフォームなり、理論なりを列挙してライディング進化論としてみました。

なぜなら陸上の高野氏の確立した走法はいったん会得したら、二度と以前の走法で競い合うことはないだろうといわしめているからです。

それでは並べてみます。

  1. 教科書乗り
  2. 峠乗り
  3. ミニバイク乗り
  4. ナンバ乗り
  5. 常歩乗り
  6. 2軸感覚乗り
  7. フェルデンクライス乗り

簡単に説明すると、

  1. 教科書乗り
    リーンウィズのことでほぼお地蔵さん
    剣道的?
  2. 峠乗り
    基本ができていないのにいきなりハングオンの格好をやりたがるからです。
    フェンシングでいうと初心者がいきなりファンデブーをやりたがるのと似ています。
    とっても危険で無謀なフォームらしいのです。
    空手の茶帯な感じ
  3. ミニバイク乗り
    非力なのでスムーズな走りが身につく半面、スピードが遅いので逆に理論に逆らった走りでも勝ててしまいがちで、何でもできてしまう可能性があるので星四つ。
    とくに外足荷重信者が増えて迷惑なので星三つ。
    空手の黒帯な感じ
  4. ナンバ乗り
    積極的に行動するとナンバ乗りになります。たいしてどっしり構えると通常の正面を向いたままのフォームになります。
    基本自力主体の合気道みたいな感じ
  5. 常歩乗り
    このへんから見た目ではなく内部的にネチネチした走りになってきます。
    合気道+レスリングみたいな感じ
    マルケスはこの辺ではないでしょうか
  6. 2軸感覚乗り
    自力だけではなく自然の力も使う。
    極めると太極拳的な感じ
    やっぱりスペンサー
  7. フェルデンクライス乗り
    もっと極めたやつです。
    あなたです。
ファンデブ―

ファンデブ―というフェンシングの有名な型です。
全身隙だらけなのでいきなりこの型を覚えても逆に刺されてしまいます。

 

次回以降に常歩か2軸感覚走法の詳細から説明してみたいと思います。

 

難波乗り

江戸時代の侍や飛脚が本当にナンバ走りをしていたかというのは現在とても危うい立場です。

実は単にその時代の風物画を描いた絵描きの画才がないか、そもそもよく見ないで書いたかもしれないという説が有力だったりします。

しかし、歌舞伎とかではこのナンバ歩きが受け継がれていますし、ロードレースでも普通にそのような動きは行っています。

ただし、歩いても走ってもいないので「ナンバ乗り」です。

この際元GPライダーの難波乗りということにでもしてしまいましょう。

難波乗りの特徴

ナンバ的な特徴としてはコーナリングに置いて旋回方向側の肩を前に出すのが特徴です。

たとえばドゥーハンの左コーナー、全盛時のノリックの右コーナーみたいな走りです。

この時点ではまだ必ずしも常歩とは言えません。

この単なるナンバ的乗りをしている時には必ず外足荷重ではなくなっているのですが、

「いや俺はそれでも外足加重だ」という面倒くさい人のために常歩の概念を取り入れるとバッサリと外足荷重を除外することができます(イン側の脚を前方に出してなおかつ外足荷重するという走法のこと)

なぜならできなくはないけど非効率すぎるからです。

常歩というのは、非効率ではない、効率的な理論と実践の一つの完成形だからです。

非の打ち所がないであろう走りだけが常歩走りと呼べます。

 

ナンバ的乗りの仕方

斜に構えるというか横を向いて向いてしまうというか、武道に限らず格闘技系で相手からの防御や相手絵の攻撃時の動きを素早くとかでおなじみの動きです。

受け身ではなく攻撃するときにはより効果的な動きと思われます。

さらに効果的というだけではなく、素早く動けること、動きがスムーズであるという特徴もあげられます。

特に深く考えずに見た目だけ真似ても十分効果があります。

その効果とは、他の走法に比べ、無駄な準備運動が少ないため、転倒リスクと、体への負担が少ないという利点が見込まれています。

そのライディングフォームの物理的なメリットはナンバ乗りの枠だけでは解説しきれないので逆に考えないほうがよいでしょう。

旋回方向側の肩を前方に向けるのは、旋回方向の情報不足に陥りがちなので、正面を向くべきだという意見に対しては次元が違うということで無視してかまわないと思います。

もちろん4輪でナンバ乗りの必要性はどこにもありません。

 

ちなみに1軸感覚の歩行がなぜ非効率化というと、1軸感覚歩行では足が地面をねじるようなアクションが入ってしまうため、その行為がエネルギーと時間を無駄にしてしまうからです。

ナンバ走り、ナンバ歩きはこのねじりなどの走りと関係ないアクションが少ないといわれています。

 

 

 

元GPライダーの難波恭二
難波恭司

引用元 : プレスト

略歴 1963年/3月8日 広島県生まれ
1981年/岡山県 中山サーキットデビュー
1983年/ノービスライセンス取得
1986年/国際A級昇格後、
ヤマハ発動機(株)契約ライダーとなる
1992年/国際A級250ccクラス初優勝
125cc〜GPマシンまで開発テストとレース参戦
1998年/Team Rainyよりロードレース世界選手権
GP500クラス参戦 リザルト
開幕戦 鈴鹿・予選2位・決勝5位など
GP500クラス5戦参戦

 

 

 

関連資料

 

 

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