ナンバ走り⇨常歩⇨Feldenkraisに見るライディング進化論その2

ナンバ走り⇨常歩⇨Feldenkraisに見るライディング進化論その2

ライディングの極意

前置きはさておき2軸感覚走行です。
1軸と2軸では大きく次元が変わります。
1軸が3次元だとすると2軸ではこれに時間軸が加わり4次元になります。
この違いは大きく、1軸では外乱への対応などへの対応に即時を求められるのに対し、2軸では時間的猶予が与えられることです。
また1軸では邪魔者でしかない外乱そのものを、2軸では自らのパワーとして取り込むことも可能になります。
そして1軸では身動きが少ないことを要求されるのに対し、2軸では自由に動くことが可能になります。
さらに積極的に揺れ動くことで未知のパワーやスピードを手に入れることも可能になるのです。

ボクシングのフットワークと同じように、必要に応じてその時に動かすよりも、常に動いていたほうが効果的だったり、分散出来たり、脳から出す指令も少なくて済んだりします。

これらに加えて武道的な美しさ、極みや匠の技を導入することでスムーズな動きに加えより高いトラクションを維持することなども可能になってきます。

具体的には、行いたいアクションよりも前にバランスを崩すアクションをはじめ、その崩れから得るパワーや、逆に元に戻ろうとするパワーを利用して少ない力と少ない挙動で必要なアクションをまとめます。
可能であれば外乱をきっかけにアクションを起こすことで、さらなる相乗効果が生まれたりします。
一般的にはマイナス要因でしかない外乱を、時間差を生かしてプラスのパワーに替えてしまうのです。

そもそも2輪車はバランスを崩して乗る乗り物なので皆当たり前にやっていることに、改めてその特徴を活かす乗り方を積極的に行いコントロール配下に置くアクションと思えばよいでしょう。

全ての動作に対して取り入れることができるので場面も方法も、実例は山ほどあるでしょう。
もちろん脚だけではなく全身の話です。

コツとしては、最初は忍び寄るように、ライバルのストレートパンチを交わすように、蝶のように舞い蜂のように刺し、蛇のように賢く鳩のように素直であれ、目標はワルツを踊るように…

(具体例省略 …)

そして、2軸感覚を会得したら、いよいよナンバの特徴を取り入れたFeldenkraisに移ります。

一般的なライディングの極意としてはこの2軸感覚がそれに当たり、Feldenkraisは新たな次元のライディング極意と言えるでしょう。

 

Feldenkrais

Feldenkraisとは

Feldenkraisは、普通じゃない行動、あるいは普通の行動を見直したり、別の要素を優先して普通の行動をあえて行わないような概念としましょう。

先のナンバと2自覚感覚をプラスすると目出たくFeldenkrais的な概念とそのメソッドが必要になってきます。

Feldenkraisの概念を取り入れると、今まで普通に行っていて行動、たとえば歩行時に右脚を前に出すときに右手を後ろに振ることでバランスがとれていたと思い込んでいたものを見直すことができます。
バランスが取れている視点はあるにしても、大きくバランスが崩れているように見受けられる視点もあるわけです。
でどうせなので、この次元の低いバランス行動を一旦やめてしまいます。

この腕のバランス活動をやめてしまうと、やはりその分以前よりバランスは崩れてしまうかもしれません。

崩れても気にしないで腕の使い方を探求したりするのが手順ですが、そのままでは続けられない場合はこれらを他のパーツで補えないか検討したりします。

肝心のパーツをバラバラにして、改めての組み立て方ですが、いきなりばらばらにと言われても出来ないと思います。
その場合は、まずは今までと逆に動かしてみます。
例えば右手と右足を同時に出すナンバですね。
これをもっと細分化して、色々なパーツをそれぞれまずは逆にあるいは周期を変えたりしながら動かしたり、あるいは動かさなかったりします。

いきなりバイクで行う必要はなく、まずは安全な2本脚歩行から。

例えば普通の歩行時のパーツは次のようなものです。

  • お尻
  • 胴体

これらのパーツを今までとは違う方向やタイミングで動かしてみることから始めます。

違うタイミングで動かすと、どういう変化が現れるかを観察し、またその変化は一時的でなれたら収束するのか、別の手段が必要か、あるいは切っても切れないかなどたくさんの確認事項があることでしょう。

 

たとえば腕を振るのをやめてみると、今まで腕でとっていたバランスを止めるとどういう動きになるかが浮き彫りになります。
例えばふらふらしたとします。

例えばこのふらふらを腰の部分で補います。
腰とか背中というより背骨でこのバランスをとってみたりします。

 

 

ライディング指南書でも「良く腰で乗る」という表現がされていると思います。

改めて背骨に注目してやってみましょう。

腰乗り

このように腰でバランスを取る乗り方を腰のりとしましょう。

手や足でバランスを取るのよりはるかにコントロールが難しい事でしょう。

これに対し秀でていたのがフレディ―スペンサーや片山 敬済氏とかだと思います。

この腰乗りはバランスを取る都合上荷重量も増えます。

これはそもそものスライド走法に優位であり、総合的に低重心になるためトラクションが抜けた時のリカバリ率にも優位に働きます。

 

ということは腰乗りができるようになると、次元が上がり、下界を見下ろせるようになり、例えばフロントゴケするマルク・マルケスのライディングを批評することができたりします。
例えばこんな感じに。

マルケスのライディングフォームの問題点

マルケスに限らないが、ミニバイクノリに代表される上半身を大きくコーナーのイン側に落とす走法に対して警鐘をならしたい。
このフォームの特徴は外乱に対しての収束性が非常に悪いということが言えるからです。
完全に安定したコーナリング中のグリップした状態であればどうでも良いことでも、ひとたび外乱により挙動を乱されたときに、その重心点と作用点との距離の問題からトラクション抜けの割合が高いといえるでしょう。
ライダーの重心が接地面から遠くに存在することが意味することは、再びトラクションをかけなおすことにライダーの質量を優位に使えないことを意味するからです。
車はともかく、2輪車に対しての低重心化というのはここで大きく差が出てくるのです。トラクションの差です。
だから、マルケスに限らずだがコーナリング中にすっぽ抜けたように転倒するライダーの体の伸び具合を比較すれば(たぶん)顕著である。

そして、ミニバイクならいざ知らず、今のGPでこういった危険行為をそのまま放置するのはひとえに運営側の責任であろう。
危険なほど客が集まるのはわかるが放置はいけない、いくらでもレギュレーションで縛れるであろう。

何気に、件のスペンサーのような天才の出現を望むのであれば簡単である。
当時と同じように、ブレーキを効かかなくしてしまえば解決である。
いっそのことフロントブレーキは回生のみ限るとか、フロントブレーキレバーに触れたら失格とか。

これで現状よりもはるかに高い次元のコーナリングを見ることができるであろう。

フレディ―・スペンサーはブレーキの進化とともにその神業を披露する場が失われてしまいましたが、
もしもブレーキの進化が遅れていたら、コシンスキーとかストーナーとかがとんでもない走りを披露してくれていたのではないでしょうか。

腰のばね?を使っていそうなライダーとしてはスペンサー、ノリック、芳賀、ビアッジ、コシンスキー、ストーナー、マルケス、マッコイ、片山敬済とかとか、見分けは、つぶれたカエルに見えるような瞬間です。

 

Feldenkraisにもどると、

 

先の腕ふりだけで終わらず色々な身体パーツで検討してみます。

具体例が浮かばない場合は、

いい機会なのでとりあえず腰の柔らかさと腰のバランス感覚だけでも日ごろのトレーニングに組み込んでおくとよいと思います。

 

Feldenkraisメソッドはいわゆる一般常識や、科学的なことですら、固定観念に縛られていることを、一旦取り外してみると幸せになれるかもしれないというメソッドです。

ただし 「案ずるより産むが易し」の可能性がゼロとは言いませんが、ほとんどは「言うは易し行うは難し」なことでしょう。

そもそも頭の柔らかさやセンスや洞察力がないと、何をするか、その行いが本当に正しかったのか、効果があったのかどうかを見分けにくいような気がします。

ということはやったもん勝ちでぶっちぎりの可能性もあるということです。

 

常歩

順序があれですが、最後に常歩です。
この概念はFeldenkraisができるとより効果が出てきます。
常歩を使えば、例えば両手両足やお尻や頭のセンサーをより有効に使えるからです。

常歩はそれぞれのパーツの持っているポテンシャルを最大限活かそうという考え方だからです。
そのように考えられるようになると、例えば「コーナリング中は内足荷重だ」みたいな低次元な表現ではなく

「コーナリング中は右手が10%で左手が3%で右脚が30%で左足が25%でお尻が32%だ」みたいな表現ができるようになります。※
これでそれぞれのパーツが持っているセンサーを有効に使えることを意味します。
なるべく多くの情報を入手したほうが、また配分を知ることでも精度が増すことでしょう。

センサーに限らず狙った目的や副次的な効果などに対し、明確に各パーツの受け持っている分量を認識することでますます芸術的なライディングに進化していくことでしょう。
もちろんこの配分が最適であることが常歩の条件です。
常歩に限らず馬の歩法そのものがある種の完成形と言えるので、他の走法も研究されるとより進化できるかもしれません。

 

ところでこの常歩を含めた効果的な走法実践したのは馬です。

考えたのも馬でしょう。

同じ走り屋としてこの考えが理解できなかったり実践できない場合は馬にも劣るということで馬下と呼ばれてしまったりしなかったりするかもしれないので気をつけましょう。

 

まとめ

見た目や走り方は変わっても、考え方(メソッド)が確立されていれば、状況が変わっても取り残されることはないでしょう。
必要なスピードに合わせて今までの走り方を変えてしまう潔さや決断が功をなすかもしれません。

ということでライダーはまだまだ進化する可能性を秘めているということで。

 

次回(以降)はマルケスやブリジストンは何をしたかったのか?という「120%のフロントタイヤ」みたいのを書いてみます。

連休中に絶食を検討中なのでそれ関連も。


 

 

※この表現ができると例えば世間一般の外足荷重は次のように表すことができます。

コーナリング時の荷重配分

外足荷重前(左旋回で右脚が外足の場合)

  • 「右手が5%で左手が5%で右脚が30%で左足が30%でお尻が30%」

外足荷重中(外足荷重感覚中)

  • 「右手が5%で左手が25%で右脚が40%で左足が20%でお尻が10%」
  • 「右手が5%で左手が5%で右脚が40%で左足が40%でお尻が10%」
  • 「右手が5%で左手が5%で右脚が40%で左足が20%左ももが20%でお尻が10%」
  • 「右手が5%で左手が5%で右脚が30%で左足が10%でお尻が60%」

外足に感じる荷重量と実際の加重量には隔たりがある場合があります。
たいていの場合荷重したつもりがただの硬直だったり、タンクやシートへの押し付けだったりします。
お尻の荷重も抜けているようで抜けてなかったり、位置が変わるだけの場合があります。
肝心なことは正しく観察・評価できるようにすることと、それぞれの配分に特徴があり、それぞれメリット・デメリットがあるので、それを一律単なる外足荷重の一言で済ましてしまうのはもったいないし、話がかみ合わないということを言いたいです。

 

 

 

片山 敬済選手はいまだに特別な存在です。

 

 

 

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