腰を入れると腰入れと転倒率 新解明国語辞典

腰を入れると腰入れと転倒率 新解明国語辞典

前回マルケスを腰抜けといってしまったので「腰を入れる」という用語を正しく解説します

腰を入れると腰入れと転倒率

タイトルから想像できる通り、転倒率を下げたければ腰を入れて腰入れをしろという話です。
そしてついでに「腰を入れろ」というワードを意味も解らず使っている指導者さんたちに、そっと正しい意味と使い方を教えてあげようという前向きな話です。

「腰を入れろ」はライダーにたいして発せられる言葉、「腰入れ」はマシンセッティングに対して使われる用語のことです(場合によってはライダーも含みます)。
幸い、ここの読者は腰入れが輿入れのことではなく技術用語であることをご存知だと思うので話が簡単です(研磨業界で使われています)。
なのでマシンに腰入れするといえば何のことかわかりますよね?

こしをいれる【腰を入れる】 (新解明国語辞典)

「腰を入れる」とは目的の動作を行うために準備すること、英語で言うとチャージのことである。
チャージとは必ずしも押したり引いたりの力を加えなければいけないわけではなくキープすること、更には何もしないことに加え行っていることを止めることすらチャージといえる。
力を込めることに加え、伸びきること、脱力することでさえ目的によっては腰を入れると呼べることに注意が必要である。

腰を入れるためには、どのタイミングでどこをどのくらいチャージしなければいけないかを明確にする必要がある。
そしてもそもこの場合の腰が腰椎のことではないことは周知のことであるに加え、いわゆる腰回りの必要もなく腕とか首とかの部位を含めないと、この用語の目的は完遂できない。

タイミングが大変重要で使うポイントを外したらそれこそ「へっぴり腰」状態となりえる。
それらを判らず・説明せずに発した言葉は無責任で、「やり方は分からないがとにかく成功しろ」のようなパワハラ・無知爆裂的な発言と見下してよいほどである。

 

 

とりあえず、今日から腰入れという用語の意味、使用法はこれで行きましょう。

 

 

この言葉の災難は部位としての腰と紛らわしいことにあります。
この紛らわしさによりこの用語を使う人間が腰を入れることの意味を正しく理解することが妨げられているのではと思ってしまいます。
日本語的に見た目の対象部位である腰という文字を使ってしまったたことは日本のスポーツ界にとって大きな損失であり、この用語がもしも他国によってもたらされたのであればしてやられたといえる。
幸いもっともらしく聞こえる用語ではあり為結果的にそれなりの向上が見込まれるという面はあるのですが、非効率極まりないことは確かと言えるでしょう。

 

「腰を入れる」とは、腰を前方に折り曲げることでも、重心を低くすることでもありません。
それは腰を入れた結果がそのように見えることが多いからだけのことでしかないということです。
従って対義語として使われる「へっぴり腰」とか「腰が入ってない」とかの言葉も、見た目だけで判断した場合正しい意味の「腰が入っていない」ではなく、相手に対してケチをつけたいか、自分の立場を上げたいか、その他あまり適切な言葉ではなく、しいて言えば言われる側がさらに頑張る効果に頼っているようなものと言えるでしょう。
つづいて腰入れという用語を解明します

こしいれ【腰入れ】 (新解明国語辞典)

土台の上で行われるアクションがより正しく、正確に、安定して行われるように土台に行われる処理のこと。

スペック上や数値上の期待値はともかく実際に現場では熱や時間や環境で歪みを生じたり思った結果にならないことがあり、その理屈ではなく現実上で最適な期待値になるような処理を行うことです。

処理方法はというと何でもアリで例えばその処理は整地だったり、焼き入れだったり、削ったり、磨いたり、凸凹にしたり、物理的構造変更だったり、材質変更だったり、設定値変更だったり、タイヤ交換だったりする。

「マシンを輿入れする」はまさしくライダーに合わせたマシンセッティングを施すことである。

腰を入れると腰入れの違い

ということで「腰入れ」とは設計図通りに作ったものを設計通り、あるいはそれ以上の結果を出すために最終的な微調整を施すことで、その施しは計算してできるものではなく、知識と経験が必要な匠の技によってなされるもので、ライダーに求められていることそのもののことです。

そして腰を入れるとは、見た目そのもの的なものではなく何らかの有事に効果的に働くように準備した時のポーズで、目的次第でそのさまは様々に変化すると思うのでいわゆる腰を低くして腰を折り曲げればよいとは限りません。例えば高いところから飛び降りるときには、折り曲げるのではなくピンと伸び切った状態からモーメント的に逃げが発生する程度に行かせたい方向を向くように少しだけ曲げるのが「腰を入れる」で。逆にジャンプするときは、思いっきりしゃがんだ状態から反動をつけるのに必要な分伸ばした状態が「腰を入れる」となります。

「粘り強く」の腰というよりは、どちらも単なる素材をアクティブに、使えるようにするという意味ですね。

「腰をいれる」ではなく「魂をいれる」のほうがわかりやすかったのではないでしょうか

 

マシンセッティングにおけるライダーとメカニックの役割

そして、ライダーには転ばないように腰を入れてもらうとして、ライダーが腰入れしたマシンを想定されるなるべく広い範囲に適応させるための、スプリングレートや1Gの乗車姿勢などの調整がメカニックが行うマシンセッティングということです。

ライダーは腰入れに専念し、メカニックはその腰入れを保ったまま全体のバランスを整えるという役割にすると進めやすいのではないでしょうか?

ライダーが腰入れしている、最中はピンポイントで微調整して結果をだし、その後改めて全体を見直した設計図にのっとった設定変更を行い、そうして出来上がったマシンに改めて腰入れをするのがマシンセッティングの効率的な手順と役割といえるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

「腰を入れる」の一例をおおざっぱにあげます。

ダートトラックと後ろ乗り

ダートトラックは後ろ乗りです。※
※ダートトラックに限らずライディングネタの場合コーナリング進入時からクリップあたりまでのことが多いのでここでもその辺のことです。
初心者は前乗りというかハンドル乗りから始めると点灯率を低く始められ、効率よく上達することができますが人並みになると気がつけば後ろ乗りになっているでしょう。
なぜならバイクの減速に備えるためです。
ダートトラックにおける一連のコーナリングアクションはマイナスの加速度(減速)を発生させるアクションです。
腰(お尻)の位置はともかく前かがみっぽく腰(お尻回り)を入れるのは減速度に備えるためといえます。
前かがみっぽくする(従来の腰を入れる)ことにより慣性モーメント的に上体を支えることが楽に行えること、横滑り方向に対しトラクションがかかることに加え更なる横滑り方向の凸凹に対し素早く対応できることができます。
加えて、本人の意思にかかわらず物理的な構造からライダーとマシンの相対的変化が外乱により生じた時にマシンとライダー間のトラクションが効果的に変化します。

ライダーとマシン間の相対的変化のうち、ライダーよりもマシンの方が減速度が大きくなるような外乱の場合にはこの前かがみっぽくすること為この状態を腰を入れると称してもよいでしょう。

対して、マシンよりもライダーの方が減速度が大きくなってしまった場合、たとえば大きくスリップしだしたとか、バンキングを止めてマシンを起こして減速度を減らした場合などは、この前かがみなライディングの状態はへっぴり腰と称してしかるべきです。

これはコーナリング開始時とコーナリングからの脱出時とでは腰の入れ方が違うということです。
見た目(フォーム)を変えずに腰の入れ方を変えることができるため、見た目が変わらなくてもどちらの状態でも腰が入っている場合とあります。

この見た目は同じだけど内部的には正反対な見た目「腰が入っている」フォームについてはジムカーナの方が再現性が高そうなのでそちらで説明します。

ジムカーナと後ろ乗り

当時(30年以上前)私の周りにいたジムカーナのエキスパートたちのライディング論みたいので後ろ乗りか前乗りかで繰り返し賑わっていました。
賑わいとは別に結局は前乗りが正解みたいな方向に流れていったと思います。
これは理論的な正解はともかく、エキスパートレベルにおいては現実的に後ろ乗りでは好タイムを出せなかったから、ということに尽きると思います。
(逆に底辺にいる私とかには後ろ乗りにも可能性を見いだせたりすることができました。)
しかし、そんな中、後ろ乗りでより好結果を残すエキスパートライダーもいました。
要は優れたライディングテクニックを持っているという証です。
ジムカーナの場合前乗りというか、とりあえずフロントタイヤ乗り、なんなら一輪車乗りしてしまった方がタイムは出やすいと思います。
異論はあるかと思いますが、他の走法のちょっとしたタイムロスが無視できない位大きいからです。
低次元なうちの0.5秒はリザルトに影響がなくてもエキスパートでは致命的だったりするからです。

減速Gを利用してそのままアクションできる前乗りは無駄なアクションやタイミング待ちとかのタイムロスというものを最小限にできます。
問題は小回りするときにはリアタイヤが邪魔になり、大回りするときにはリアタイヤのグリップのポテンシャルがもったいないと感じてしまうことです。
加えて理屈的には後ろ乗りの方が圧倒的に次元が高い結果にたどり着いてしまうということもあります
しかし実際に後ろ乗りをやってみるとタイムには結び付きにくい…

「上手・下手」の世界であることは明確だからなおさらくやしい

ということで、
どうやると後ろ乗りでタイムが出せるかを説明します
ただし自分では結果に無視日つかなかったし、彼の実際の走りは数回しか見たことがないのでかなりの妄想です。

ジムカーナでの後ろ乗りの仕方

まずは自分のアクションを詳細に分析して、そして細かく切り刻んでみます。
その切り刻まれたアクションをより短時間でできるように努力してみます。
成果物は余裕です。

あるいは、省略してもよいアクションがないか検討してみます。
成果物は時間です。

ついでにその他のアクションに対してみ切り刻んでおきます。

成果物はアイデアです。

普遍的ではありませんが外乱も有効に使えるため要素としてリストしておく必要があります。

後自分の持っている奥の手もリストしておくと役に立つことでしょう。

 

これを少なくともブレーキング時、コーナリング時、コーナリング中、加速時など特徴的なアクション(状態)毎に用意します。
最低でもバンキング前と加速前には必要です。
そして成果物を組み合わせて後ろ乗りになるようなアクションをしてみます。
具体的なアクションとしては減速時にはマシンを先行させること、
純粋なコーナリング時にはマシンとライダーが同調していること、
加速時にはライダーがマシンよりも先行すること、です。
これらを作り出した時間内に行うことです。
これは見た目のフォーム的には変化なしでもできることです。
そしてこれらのアクションを行う上で必要なプリアクションを行うことを後ろ乗りのために「腰を入れる」と称します。

後ろ乗りをするための「腰を入れる」を準備しておき後ろ乗りにするアクションを一撃で決めます。

これでとりいそぎ後ろ乗りができるようになりました

次にに転倒率をさげる「腰を入れる」を検討します。
改めてライディングを分析して、さらなる余裕を作るか、あるいは一連のアクションで転倒率低下に対して有効なアクションがあるかを見直します。
これが転倒に備えて「腰を入れる」です。
一筋縄ではいかないのが減速に備えるのか、加速に備えるのかで対応が正反対になることです。
ブレーキング時には一般的に腰回りを折り曲げる状態を「腰を入れたフォーム」的に判断しがちですが実はフロントがスライドすることを想定しているのであればおなかを突き出したフォームのほうが有効に働く場合もあります。

スライドする直前の減速Gに耐えようと支えていた腕なり腰なりの耐える力と滑り出した時の差分Gを吸収しにくく、マシンの後方に置きやられる感じになってしまう傾向にあると言えます(シートストッパーあればがここで大活躍する場面でそれを防ぐことができますが)。

この上体ではにスライドし始めたマシンを滑らないようにするアクションは取りにくくなります。
対しておなかを突き出した「へっぴり腰的なフォーム」では上記の時に有利に働きます。

「へっぴり腰的なフォーム」こそが減速時のスライドしやすい場面での「腰を入れた」状態と言えることになります(繰り返しますがそれを嫌ってシートストッパーにお尻を突き当て腰を折り曲げるフォームのままにしておくという技が一般的だったりします)。
スライドするときのマシンの加速感はウェット路面や雪道でテストすると体感しやすいです。
同様に加速時に腰を折り曲げたフォームは一般的には腰抜けです。
そして一般的にはそうでも、不意なリアスライドに対しての転倒率対策は効果的です

ここでもシートパッドで止まっていればどうでもよいことになるかと思いがちですが転倒率対策で言えば手抜きであるとも言えます。

因みにシートパッドはロスタイムを減らすためには効果的でしょう。
このように、空いた時間と余裕を利用して後ろ乗りを実行するという方法がおすすめです。
そうではなく、そもそも売り炉乗り的なライディンをを一から構築するとか、新たな動作の分だけ所要時間を増やすというのはお勧めしません。
一からやり直すのはリスキーだし、タイミングが大きく変えると今までよりも遅くなる可能性が大きいからです。

結局どうよ

一つのフォームにこだわるのではなく、場面場面で最適な態勢を作れ、そして作っておくことが重要だということです。
必要なアクションが正反対のこともありうるからこそそれらのアクションはなるべく小さなアクション、短い時間で済ますことができることが求められ、極めれば極めるほどそのふり幅が小さくなる傾向にあるといえるでしょう。

そうして最小限の動きで済ますことができるということは、ほかの目的に大きくリソースを割くことができるということです。
その別の目的で派手なフォームになったとしてものそのフォームを起点にして最小限の動きで同等の効果が出せるようになっているはずです。
結局外から見ただけじゃあ何をしているのかわからないし、どのフォームが正しいのかもよくわからないということになりました。
マシンの上で上体と腰回りを完全に脱力した状態での腰の動きとは逆の動きが一般的には「腰が入った」良いライディングと呼ばれプラスに働くとされるにしても、逆に脱力したときの動きこそが正しく腰入れされた良いライディングと呼べる場合もあります。

これはへたくそなうちは力ずくで腰を入れ、その次元を超越したスペシャルなライダーは今度は脱力系のライディングこそが腰を入れたライディングになるということを表しています。。

そして低次元なレベルにいるうちは自力アクションに対して瞬発力のある腰を折り曲げておくフォームの方がましであることも忘れてはいけません。
折り曲げはワンショットですが、へっぴり腰は最低2ショットのアクションが必要になり、不利な場合が多いといえるからです。
そして中立というのは効率よさそうに見えますが、不意な自力アクションの場合にはどちらに動くかを決定する判断が必要になるのでより対応速度で不利になるといえます(場合によります)。

最初から中立でのコントロールをマスターするのではなく、最初は極端にシフトさせてsの特長を感じ有効に利用しつつそのアクションを最小限に減らしていくのが正しい手順と言えるでしょう。

 

ケニー・ロバーツのダートトラックでの脱力したライディングにほれぼれするのは結構ですが、その領域まで達していないライダーは逆の動きをしないとケニーに近づくことすらできないといえます。
従って、マルケスがダートトラックで力のこもったライディングをするのは正しい道筋を歩んでいるといえるということです。

いきなりの初心者にリーンウィズこそ最強のライディングだと教えても役には立たず、リーンアウトもハングオフも使いこなせるライダーのみに初めて「リーンウィズで走ると転倒率が減るよ」といえたりします。

腰の入れ方で言えば、へっぴり腰フォームと、折り曲げたフォームの両方を極めたライダーにのみ、ある日ただ乗っかっているだけみたいなのに、神がかり的に速く走れる時が訪れるかもしれません。

その領域に近づくためには、先のストーナー、そしてセナ足!6ヘルツのマジック、そして半眼を参考にするのが手っ取り早いと思っております。

 

 

 

以上

腰を入れると腰入れと転倒率 新解明国語辞典 でした。

 

「腰を入れる」の一般的な意味はこちらを参照ください

腰を入れるの意味 – goo国語辞書

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