「ライン一本外すとコンマ2秒落ちる」とか発言しているライダー・ドライバーがいます。

それが事実だとしてもそれを鵜呑みにするのをやめましょう。
場合によっては自身の才能を奪うことになってしまうと思うからです。

一例として、コーナリング中にクリッピングポイントにつくことを考えましょう。
もしも通るラインがぎりぎりで、さらにイン側を走る余地がなかったとしたら。
それが「ブロッキングライン」なら良しです。
それが「レコードライン」、「練習時のライン」だったら大失敗の可能性ありです。

仮にレコードラインだとしてももう一度見直してください。
毎週同じでいいですか、路面や温度や乗物の状態や運動脳力は毎回100%同じでしょうか?

そもそも、レコードラインと思っているそのラインは自分のレコードラインですか?
他のライダーのレコードラインだったら、何を根拠にそれでいいと思ったのでしょうか?

巷の褒め言葉も問題です。
走行中にクリッピンでインにぴったりつくと、美しいとか、技術力が高いとか、普通にいわれています。
今後そのようなことを見聞きしたら、それは「悪意ある誰かの自分に向けた才能の芽を摘む妨害工作」と思うようにしましょう。

もし速く走るための練習中にインに張り付いたらそれは練習失敗です。
そこのポイントにたどり着く前の、走りの次元、完成度を高めることが出来なくなるからです。
このラインが正しいかどうかを判断する機会も失われます。
また繰り返し間違ったラインを通り続けることの様々な弊害も考えられます。

予選中でも「F1ドライバー並み」の完成度の高いアプローチを、100%再現できている自信がなければやはり失敗です。
もっと速く走れてしまう機会が失われます。

レース中もそうです。
状況変化にあわせ「もっと速く走れてしまう」を有効に活用しましょう。

現実はどうでしょうか
「タイムを詰めたい」ときのアプローチはブレーキングを遅らし、あわよくばブレーキングで詰める、あるいはブレーキングを遅らした分コーナリングで帳尻をあわす、というのが一般的でしょうか。
結構精神的にきついですよね。

それよりもイン側に余裕を持った状態のいつもと同じ所からアプローチし、完成度を高めることで通過速度をあげられたら精神的な負担は少なくてすみます。

どうでしょうか?
インぎりぎりを通った瞬間に自分の未来を削りとっていくような作業に見えませんか?

対して想定ラインの内側に余裕をもうけておくことで以下の特典がついてきます。

事前のアプローチの点数をつけられ、自分のライディングテクニックをさらに高めることが出来る。
事前のアプローチの正しい結果が正しく蓄積され正しいラインを考える能力が身に付きます。
周回毎の様々な要因でラインがどう変わるかをインプットできます。
たまたまもっと速く走ることが出来ます。
疲れない。

分かりやすい例として
「ケビン・シュワンツと阿部典史が初めて筑波サーキットを数周走ってレコードを塗り替えてしまった事件」があります。
ここで彼らが行ったアプローチ、ラインはとても参考になりますよ。

ここでいいたかったのは「ラインは結果であってラインだけを考えて喜んでいると誰にも追いつけなくなりますよ」ということです。
レース目的(タイム短縮)の場合ラインよりも、「クリッピングポイント」はどの位置で、どの角度、どのくらいのスピード、状態で存在しているかを考える・決めるほうが正しく言い表していると思うし未来があります。ラインはその一因でしかないと考えましょう。

だらだら書いてますがテクニック的には「クリッピングではスペースを開けておけ」、これだけです。

「ライン一本外すとコンマ2秒落ちる」と発言しているライダー・ドライバーがいたら「おっ、こいつには勝てる」と思いましょう。

ライントレース(が出来ること)の重要性・方法はまた別の機会に譲ります。

うまく説明できてないような気がしてきたので改めて例を含め都度紹介していきますね。

 

ニュルブルリンク

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