集中力の使い所 RR>ストレート

転倒パターン

ライバルに追い上げられてハードな時、あるいはタイヤが消耗してきてシビアな時、あるいはセッティングが出ていいなくてキビシイ時、こんな時に必要なのは、一つ一つの操作をより高い精度でアクションするのではなく、いつも通りの操作がよりよい環境でできるような体制を作ることに注意を払うことです。

そうしないと、フロントゴケの餌食です。

なぜなら、一つ一つのアクションをいつもより慎重、あるいはクイックに、あるいは大胆に行うことで結局精度が下がることに加え、物事を監視しながら、確認しながらの作業は余計な時間を消費してしまうことになってしまうからです。

その結果タイミングが微妙に遅れたり、体が硬くなったり、態勢を作れなかったりしてしまい、そのつけは、最悪転倒に結びついたりしてしまうことにもなりかねません。

おさらい

「集中力という言葉」は、集中するときには不要です。
「集中力を使うタイミング」も、ブレーキング時やコーナリング中では不適切です。

より良い結果になるように期待して、「レースに集中する」、「コーナリングに集中する」、「ブレーキングに集中する」という言葉を使うのは良いのですが、
使う場所に気を使う必要があります。
集中するための「集中する」という脳内アクションは、かえって、「集中という言葉」の本来の目的を邪魔してしまう場合があるからです。
「集中力を使う場面」が、「転倒しないようにゆっくり落ち着いて確実に走る」のであればよいですが、
「更なるペースアップのために集中する」ため使うのであれば注意が必要です。

というような内容は過去記事で投稿済みです。 ⇒過去記事
集中するための「集中というアクション」がかえってライディングの邪魔者になっていないか、今一度考えてみましょう。

 

集中とは

そもそも集中という言葉には集中している状態と、それを維持したり発揮したりするための力の集中力という言葉があり、集中力は主に脳が集中するために何か活動しようと望んでいるときのことを指したりしています。

 

たとえば「フロントタイヤが消耗してきたので、集中してライディングしなければいけない」と思ったとしましょう

その集中の仕方には大きく分けて三つあると思います。

 

一つは、そのことについて重点的に考える
一つは、それ以外のことを考えないようにする
もう一つは、特定のアクションを行い、そのことについては考えないようにする

重点的に考える

特定のパーツなり、アクションについてより深く考えることで、より前向きに走り続けられるようにしようという試みです。

たとえばブレーキングのタイミングとかタイヤのグリップとかに集中して、精度が高くなるように、いちいち確認して作業する。
このような作業は以前にも触れましたが、確認、判断、そして必要ならアウトプットまでという、時間軸が必要となります。
だからと言って、タイミングを早めることは、少ないでしょう。
「いつもにもまして、より集中して、ここぞというタイミングにズバッと」と意気込んでしまうのではないでしょうか。
しかしその結果、タイミングが微妙に遅れてしまったり、無駄に力んだり、硬直してしまったり、とアクションの精度は逆に下がってしまいかねません。

結局いつもより集中力を使ってライディングした時の評価点は、自身の満点アクションと比較した場合に、
決して100点を超えないばかりか、80点程度とかにとどまってしまうのではないでしょうか

逆に言うと自身の80点程度に抑えて走る時にはその場その場で判断しても、特に問題無いとも言えます。

余計なことを排除する

余計な雑念を振り払うことで、結果的に走りの精度を上げようという魂胆です。

「転倒しないように」とか「あと5周で優勝だ」とか、今考えてもしょうがないようなことたちを排除したいときに

「集中集中」といってこれらを排除しようと試みます。
これはこれで良い事でしょう

 

何も考えない

そもそもイケイケの時には、目の前のアクションの仕方のことなどは頭の片隅にもなかったのではないでしょうか

 

たとえば街中で自動車を運転していて、各種操作を行ているときに、「何を見てどのように判断してそれを行いましたか?」と問われても答えられないのと同じ状態です。

ほとんどの場合、これは習得した情報と経験値によってもたらされるでしょう。

この三つの方法を、適材適所で効率よく使い分けましょう

 

集中力の使い場所

じゃあ集中して考えてはいけないのか? というと勿論そんなことはありません。
使い場所をわきまえればよいのです。

低次元の時にはどうでもよいのですが、より高次元の領域になればなるほど、集中力そのもののリソースがマイナスになってしまいます。

そのような場面では、集中力という思考力は集中が必要ではない場所で使うのが効率的です。
そうすれば集中が必要な場面では正しくパフォーマンスを発揮できることでしょう。
もちろん単純に「次のコーナーは集中しよう」ではありません。
行うべきことは、次のコーナーのアプローチが始まる前までに、そのコーナーの走りのイメージを特定しておくことです。
自分のストックの中から、どのパターンが適当かを考えて、決定したパターンを呼び起こしておくことです。

それらのパターンは「理想的な走りができた時」のイメージはもちろんのこと、「徐々にグリップが落ちているときの走り」とか「ブラインドコーナーの先がウェットかドライかわからない時の走り」、とかのイレギュラーな場面のパターンも含まれます。
そしてその実際のアクションを行う時には、呼び起こされたパターンをもとに、可能な限り、次元の高い走り、
たとえば無意識のうちにライディングに必要なすべての操作が行われる、ような走りを行います。

そしてそのコーナーをクリアしたら、今クリアしたコーナーの評価と、必要なら修正事項など次回のためのパターンを記憶し、次のコーナーのためのパターンの確認作業に移ります。

そうすることで脳力を効果的につかえ、高次元で安全な走りが実現できることでしょう。

まとめ

一連のコーナリングに必要なアクションは、手前のストレートですべてイメージしておきましょう。

ブレーキングや、コーナリングなどで、通常より注意が必要な時、あるいはいつもと違うアクションを行う必要がありそうなときには、そのアクションを行う場所でではなく、手前のストレート走行中に次に行うアクションを決めておき、その場所ではなるべく完成度の高いアクションができるようにセットアップするべきです。

 

ただでさえ、注意力が必要なより高い次元の走りをしようというときに、普段使い慣れていない余計な脳の思考を加えてしまったら、かえって次元の低い走りになってしまいます。

注意力を発揮したばかりにかえって悪い結果になったりしないように、事前に対応方法を決めておくことが大切です。

もちろん走行前に決めておいたパターンで処理するほうがより負担が少ないかもしれません。

そうすれば「集中が途切れた」とかのあいまいな尺度の言葉ではなく「いつも行っている確認作業をし忘れた」などの数値化できる情報として管理することができます。

そしてもう一つの利点として「集中力」を多用する他の選手に対し、精神的優位に立つことができたりします。

 

では、

集中力の使い所 RR>ストレート 

でした。

次回はコーナリング番長に戻ります。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。


ソースネクスト eSHOP

ランダム記事

  1. マルケスの憂鬱(チームのふがいなさ)
    マルケスの憂鬱(チームのふがいなさ) だれが悪者 歴史的な年にケチをつけてしまったことはロッシに…
  2. スポーツであり、戦いでもあり、ルールにのっとているとしても、彼はわざわざ相手をリタイアさせてまで勝と…
  3. 二輪の話です。 とうとうリーンアングルが64度と遠心力(加速度)が2Gを超える時代になりそうです。…
  4. 次の項目を用いてターンイン時のアクションを完成させよ 上体を起こす アクセルを開ける …
  5. オートレースとスペンサー リアタイヤを一番使いこなしているのはオートレースだと思い…
  6. ドゥーハン仕様の左ハンドルリアブレーキは散々試したにもかかわらず浸透しなかったらしい。 なんてこっ…

コーナリング, ストレート

Translate:

ページ上部へ戻る
Translate »