シートストッパーでわかるチームの前向き加減

シートストッパーでわかるチームの前向き加減

たかがシートストッパー、されどシートストッパーなお話の続きです(シートストッパーでわかるライダーの前向き加減)。

 

今年のマルケス

マルケスのオンボード映像で気が付いた方も多いと思いますが、マルケスのシートストッパーは今年からごく通常の形に変更してますね(ストレートでお尻を載せ直ししなくなりました)。


年初のチーム体制&マシン紹介の画像では従来の2段シートだったので騙されてしまいましたね。

そしてペドロサは引き続き2段シートのままでライディングしています。

 

このことは当然のごとく「どうでもよい物ではない」と言うことを表しています。
そしてそれ以上にチームの状態を表していたりします。

2段シートのメリット

このシートは例えばライダーの次のような発言から具現化されたりします。

  • ストレートの空気抵抗を減らしたい。
    以前の「シートストッパーでわかるライダーの前向き加減」でも触れましたが効果はともかく意気込み的にありなライディングのようです。
    シートに頼らずストレート間を自力でお尻を上げ続けるという技もあるのですが、かなりのスクワット状態で後半プルプルしてきたりするという実情があります。
  • 切り返し時にシートストッパーが引っかかる
    ストレートだけでは足りなくてコーナーでも空気抵抗を減らしたい!との思いでコーナーで頑張るしかない時、あるいはやる気満々の時には切り返しの作業中もヘルメットをスクリーンの中に入れておきたくなる時があります。毎回やっていることならともかく、たまにやると見事にシートストッパーが引っ掛かりリーンアウトになってしまうことがあります。
  • コーナリング中にお尻の位置を後ろに下げたい
    コーナリング中の各所で荷重配分を後ろにしたいとき。これは2段というより細身にすることで具現化します。

上記のような発言(要求)をメカニックに訴えると出来上がるわけですね。
この場合、とりあえずデメリットに関してはライダーの自己責任になるわけですね

そしてこの仕様を取り下げる場合にはそれなりの理由が必要になります。
(沢山あるので今回の趣旨に沿ったのだけ上げます)

通常のストッパーに戻す理由

  • リア荷重
    着座位置を後ろに下げれば荷重配分も後ろに下がると思ったら大間違いな時があります。
    荷重配分は静的な配分と動的な配分、加えて振動的・粘性的な配分も考慮(使い分けて)決まる要素です。
  • ホールド感!
    実際のホールドと、安心感のための気分的なホールド、どちらに関しても通常のシートの方に分があります。
    実用的なのではステップを踏ん張ることのホールド。ポジションにもよりますが蹴り上げることでステップとシート間がリジット化することができます。
    同様に外側の膝を閉めることでもホールドできます。
    もちろんシートストッパー自体の摩擦力も影響します。
    さらに思わぬスライド時等に働くモーメントを味方につけたり、敵に回したりすることもできます。
  • 自由度のなさ
    単純な形状に比べると特定の場面では効果があるにしても、想定外の時に邪魔になったりします。
    また、ライディング的ニックを披露すべき場面で特定の位置に収められることを要求されることのへ抵抗がライダーの特性としてあったりします。

マシンホールドの効能

これの特典はマシンとライダー間に無駄なサスペンション効果がなくなるることと、もう一つマシンからライダーが離れにくくすることに効果があります。
そうです、マルケスリカバリーに必要な処置です。

タイヤがスライドしだした瞬間に脚が伸びだしていたらもうお終いです。対してスライドが始まっても通常ライディング時の体制を保持できていたら立ちなおすことの可能性が高くなるということです。

※実際には左コーナーではストッパーにあたるほどお尻が下がっていますが、右コーナーは着座位置的には前乗りなので、肝心な時にホールドできてるかは不明です。(シートストッパーよりシート自体の角度のほうが影響がありそうです)

 

チームの明暗

ということで、いち早く、ライディング=リザルトのために行動するチームとグズグズするチームとの明暗がはっきりとわかる一例でした。

しかし、HはMのためにストーナーを葬った過去があるので(来年の)ロレンソが必ずしも安泰とはいえなさそうです。

その辺は、きっとタイヤに現れてきそうな予感…ですね。

 

それはさておき、というかロッシの信頼にいい加減で応えないとまずいでしょ!

はたから見ていると行き当たりばったり感が激しいので、じっくりと考えて欲しいところです。

 

タンクの今後

最近のライダーの発言の通り、シートストッパーなんかよりタンクの方が重要で今後増々いろいろな試みが見れると思います。
個人的にはアクティブタンクとアクティブハンドル(開き角)なんかに期待しています。

最近の肘擦り走法は単純にハンドルを一文字に近づけたからなだけというのはさて置き、ストレートでは昔並みにたたんでしまうほうが格好いいですよね。

 

 

シートストッパーでわかるチームの前向き加減

ライダーとしてもさほどこだわりのない部分に関しての変更は、イコールどのくらいコミュニケーションしているかのバロメーターと言えます。

タンク部分もそうですが、ライダー自身で好きに盛った結果ラクダのこぶみたいなのが昔は見られました。

しかし、組織的になってくるとこの盛り上がりはどんどん盛り下がっていったように思います。

ライダーも気軽に主張できる部分としにくい部分があるということですね。

例えばライダーが「ハンドルのオフセット1ミリ前に」なんて思ってしまったとして、この結構ハードな要求が本当にそれが必要なのか?そう思った根拠など、しつこくライダー自身でリサーチしないと頼みにくいと思います。しかしそう感じた根拠はセッティングの重要なキーなはずです。

こういったちょっと敷居が高そうな議題に対してもチームとして前向きであれば普通にクリアできると思うのですが、ね。

 

以上 シートストッパーでわかるチームの前向き加減 でした。

 

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