視線と視点と俯瞰図 その2

普段特に意識などせずに何事もなくコントロールできているとしても、たまにその役割を分析しておいても損はないと思います。

例えば、夜間で視界がほとんど確保できない大雨の中、高速道路を走っている時。

こういう時は状態が好転するまで待てば良いと言われます。
よしんばその通りにしたとしても、待っていても目的地は近づいてはくれないし時計も待ってはくれないのである程度のところで見切りをつけなければなりません。
そして再スタートした後地獄が始まったりします。
実際に降雨量が多い時に走ってみた時の実感ですが、三車線中の一番左側の車線は轍が深くとても走りにくいものです。理由は積載物を含めた車重が重い車が通る割合が多い車線であることも一因であると思います。そういったスピードが遅い車の場合車線内の中央ではなくより左側を走行することが多いので、左側に深い轍が一本、そして右側に車幅の違いから2本の轍ができていたりします。要は左側の車線は走りずらいので、速度に関係無く真ん中の車線を選んで走るような傾向に走りがちだったりします。

そんな理由でスピードは出したくないのですが中央車線を走らせてもらうという実情のなか、それとは別次元の車両がおります。トラック、特に大型トラックです。
それらは遠くまで見渡せるのに加え、他車線を走る車両のあげる水しぶきの影響を受けにくいので、結構なスピードで走ることが出来するのでしょう。トラックから見たら走るパイロンのわれら一般車両をを右から左から追い抜いてくださいます。そしてそういう時に限って水たまりに遭遇してしまいます。そうで無くとも大雨の中では横を走られている期間中ずっと水しぶきで前が一切見えなくなってしまうことがあります。

例えばこれが夜間の最悪の天候の中、照明(街燈?)が無く車線のペイントが消えかかっている名古屋あたりの高速だった場合、頼りが左右の車線しかなかったりします。見えたり見えなかったりする上、突然現れるそのペイント頼りに時速50Kmぐらいで中央車線をのろのろと走るわけです。

さてこの時の視線はその5mぐらい先のペイントに向けるのが最適でしょうか?

前が見えにくい時

前が見えにくい時、あるいは本当に何も見えない時は、走るのを止めるに越したことはないのですが、止まることはもちろんスピードを落とすことでさえ危険だったり、見得じゃないけど周りが普通に走っている中自分だけ減速するのも・・・ってときもあるってもんです。
でそんな時に、遠くの目標物はあてにならないので数メートル先の情報に頼るしかない時があります。
こんな時、ほっとくと視線はその情報のある場所に注目しがちです。

あ、前提ですが、
要素として視界と視点と注目点と周辺視野、そしてアタマの向きがあるとします。
例えば気持ち的にはアタマの正面に進行することに慣れていて、情報量的に視線を行きたい方向に向けると効率的で、視線を変えることなく注意を向けたい時に注目点により注意を向けて運転しているのが通常走行時に意識せずに行っていること。そして変化に対する反応速度は視線や注目点よりも周辺視野の方が早いというのが前提です。
周辺視野の方が反応速度が速いのは、(憶測ですが)もはやカマキリ的な量しか得られない視界情報への不信感から、理解するより前に、あるいはより理解するために反応するしかないからだと思います。

その前提の上では、運転中は必要だと思われる情報が得られるに越したことはないのですが、安全を確保しつつ運転が楽なように通過すべきラインを考慮しつつより遠方を見、そしてその運転が計画通りに、あるいは正常に行われているかどうかの確認点として、近場のセンターラインとか目標物を周辺視野の中に入れてそれを注目点としていたりします。
意識の有る無しや、漠然と遠方を見ていたとしても、実際の走行ラインの修正は近場の注目点をもとに行っているということです。

で、先の雨中ではいかにして車線内を走りきるかが課題です。

頭は遠方に向け、というか垂直にしてジャイロ効な効果を期待したいところです。
特に2輪での上目使いは垂直になるまでのタイムロスがありそうです。
安心感や慣れとかの理由などから視線はできるだけ平常時と同じようなところに向けた方が良いように思います。なるべくいつも通りに近づけた方がよいうということです。
近場の走行ラインや水たまりに注目したところで、良い結果に結びつくような気がしません。

俯瞰図の必要性

高速道路の場合、そのスピードから、道路は何事もなく存在しているという信頼無くしては走ることができません。
例えば先の様な夜間の雨中の場合、車線減少のパイロンは通行止の様に見えてしまいます。

先行車が行き止まってないのであれば道路があることを前提に俯瞰図の様なものを頭の中に作っておくとより安心でしょう。

 

俯瞰図がないともっと深刻なのは雨中の林道です。

大雨の場合通行禁止になる様な林道は、道路自体の状況が変化し危険になることに加え、視界が限られてくるということがあげられます。

ワイパー作動中に得られる視界では、ラインが読めず走行不可に陥ることがあると言うことです。

ラインの自由度が限られている場面があるので、高速走行に比べ逆に多くの進路情報やチェックポイント情報が必要だったりします。

特に車から外に出ることもできない様な道幅ではストップしてしまうともはやお手上げになります。
状況が好転するまで待てばいいのですが、地元の軽トラックに出会ってしまった日には、結局動かざるを得ません。

こんな時に役立つのがより正確な俯瞰図となることでしょう。

 

リソースの配分

だからどうした的なことをグダグダ書いた理由は、

だから物事を細分化して、より正確にそれらをコントロールすることができれば、非常時にそのリソースを適切に配分することがしやすくなりますよ、と言うことです。

 

例えば、運転中に視線を変えずにサイドミラーの画像を詳しく理解しようとする時、脳はそのことにリソースを使い果たしてしまうと言うことだったりします。

やってみればわかりますが視線を変えずにサイドミラーに注目しようとした場合、いきなり注目してもろくに何も見えないと思います。
必要なのは後方の風雨けが少なくとも2次元的にマッピングできるだけの情報を前方の視野を理解し記憶しておくことが含まれてくると思います。
今までそんな必要がなかった前方のただの風景を脳は距離感を意識しなければならないと言うことです。
(普通にサイドミラーを見るときでも、前方の俯瞰図を意識することで後方の2次元画像の距離感もアップする様な気がしますのでお試しあれ)

そんなわけで、ワイパーの作動する間隔でたまにしか見えない中途半端な前方の情報をもとに俯瞰図とラインを描き、もしかしたらまるで見えない平常時のチェックポイントを俯瞰図をもとに注目したつもりでコントロールするとうまく切り抜けられるかもしれません。

俯瞰図を作成することに脳のリソースを多めに割り当てることが良い場合もあり、あるいはもっと別のことに割り当てが必要だったり、パニック状態だとそもそも脳がいつも通りに働いてくれないかもしれません。

常日頃機能や目的別に自分の行動を細分化しておき、自分のレベルを上げて思い通りにコントロールできていれば、こういったときにより適切に、効率的に行動ができることでしょう。

もちろん無理をしないことが一番であり、危険なところには飛び込まないことに越したことはありません。

 

 

 

 

 

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